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外反拇趾の「を」と「に」 [それ、ウソです]

 それ、ウソです(12) 

 外反拇趾の「を」と「に」


 がいはんぼし【外反拇趾】足の親指が付け根の中足指関節で外方に向いた状態。外翻足を伴うことが多い。先天的素因、先端のとがった靴の着用、関節リウマチなどが原因。(『広辞苑』=岩波書店)


 この説明のどこにウソがあるか。

 外反拇趾に悩んでいる人ならすぐおわかりだろう。

 外反拇趾が「外翻足(がいほんそく)を伴うことが多い」などということは、絶対にあり得ない。

 外翻足が外反拇趾を伴うのは事実だとしても、いま多くの女性にみられる外反拇趾は、外翻足とは全く無関係だ。

 外翻足とはどんな状態の足か。『広辞苑』にはこうある。

「足首の関節の異常のため足が外向きに固定され足底が外方に向かい、足の外側が床面から離れる状態。外反足。」

 どうですか?

 もし、あなたが外反拇指だったら、私の足はそんなふうにはなってないわヨ、とモンクの一つも言いたくなるでしょう。

『広辞苑』は、「外翻足を伴うことが多い」ではなく、「外翻足に伴うことが多い」と書けばよかったのだ。

「を」と「に」、格助詞一個で文の意味内容がまるで違ってくることを、日本の代表的な国語辞典が教えてくれたわけだ。

 ところで、「外反拇趾は簡単には治らない。ひどくなったら手術するしかない」と思っている人が多いだろう。

 痛みに悩まされている人もずいぶん多いだろう。

 だが外反拇趾の痛みは、足に市販の伸縮包帯(伸び縮みする包帯)を四~五回巻くだけで軽くなると、青木孝文・日本医科大学整形外科講師が、『外反母趾を自分で治す本』(マキノ出版)に明記している。

 それだけではない。

 包帯巻きを続けていると、外反拇趾特有の足指の変形が、軽症のものならかなりよくなる。

 重症のものでも少しずつ改善していくという。

 包帯を、足のどこにどのように巻くのか。まず市販の5㌢幅の伸縮包帯を1本用意する。伸縮性のある少し厚手のものがよい。

 100円程度の安価な製品で十分だ。

 足の親指のつけ根の関節と、小指のつけ根の関節のところを引き締めるように、足の甲全体をくるむようにグルグルと5~6回巻いて、しっかりととめる。

 巻く強さは、症状によって異なる。

 巻き方が弱いと効果がなく、強過ぎると、痛い。ほどよい感覚を自分で会得しよう。
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