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永さんのパーキンソン病 [それ、ウソです]

 それ、ウソです(74) 

 永さんのパーキンソン病

 パーキンソン病を告知されて2年。
 調子のいい日と悪い日が日替わりでやってくる。
 だから気分にムラがあり家族や周囲に迷惑をかけている。(「永六輔その新世界 元気な病人になる努力」=毎日新聞2013年11月23日)

 え? 「2年」ですか? 「3年」でしょう?

 だって、2010年10月30日の同じ「永六輔その新世界」に、

 「体調がおかしくなってから1年。やっと病名が決まってパーキンソン病。
 かつては難病のひとつに数えられていたが、研究の成果が上がり薬も開発され、病気を押さえ込むことが出来るようになった。」
 と、書いているではないですか。

 これ、永さんが、パーキンソン病であることを公表した最初の文章である。

 このコラムは、TBSラジオの「永六輔の土曜ワイド」と連係する形で、毎週土曜日、毎日新聞の都内版に掲載されている。

 新聞とラジオでのカミングアウト以来、折おりの放送や紙面にパーキンソン病の話が出てくるのだが、なぜか発病・診断の時期がまちまちなのである。

 何例か、新聞の掲載日順に並べてみよう。

 ①局の内外で最近の体調について言葉をかけられる。
 「全快に近いんじゃないですか?」「もう少し元気だと安心するんだけど」「歩き方が転びそうで危なっかしい」
 いろいろな感想があるのだけれど、当人はパーキンソン病の症状をかかえて落ち着かない。=2011年5月14日

 ②10月8日、ノーベル医学生理学賞の報道。
 「臨床研究がパーキンソン病でも数年以内に始まる」
 NHKでのインタビューだったが、治らないから難病と言われてきたパーキンソン病の役に立つという言葉がテレビから流れたのである。
 ──略──
 パーキンソン病の僕としてみれば、何という幸運。
 ──略──
パーキンソン病と診断されたのが一昨年の夏。=2012年10月13日

 ③今年になってパーキンソン病と診断され、言語不明瞭。その上、転倒して骨折、車椅子になった。=2012年10月27日

 ④今年になって僕はパーキンソン病だと診察されたが、以後「幻視」がにぎやかになってきた。パーキンソンの病状のひとつに「幻視」があるのだ。=2012年11月17日

 ⑤パーキンソン病とつきあって一年半。
 車椅子が手放せなくなっている。=2015年6月20日

 12年10月13日に「一昨年の夏」と正しく書いた2週間後、「今年になって」と間違え、その思い違いのまま、11月にもまた「今年になって」と繰り返し、翌13年11月には「告知されて2年」と1年サバを読んだ?数え間違いをしている。

 そして、ついこないだの6月には「パーキンソン病とつきあって一年半」である。

「パーキンソン病はアルツイハイマー病と症状の一部が似ているところもあり」と永さん自身が書いている(13年11月23日)。

 病気の症状としての記憶の錯誤が生じているのだろうか?

 そうだとしたら、担当編集者が、「今年になって」や「告知されて2年」をその都度、正しく直すべく進言したらよいのではないか。

 それをしないのは怠慢の一種だと思う。

 なお、ノーベル医学生理学賞に関連して、「臨床研究がパーキンソン病でも数年以内に始まる」と永さんがいっているのは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から神経の細胞をつくり、パーキンソン病患者の脳に移植する治療法のこと。14年3月6日、京都大iPS細胞研究所は、手法の確立と16年中の患者への実施を発表した。

 パーキンソン病のあれこれについては、別のブログ「健康1日1話」もご一見ください。

 YahooやGoogleなどで、「永さんの症状」で検索すれば出てきます。

 ついでに「永さん、おだいじに!」もどうぞ─。
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