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身土不二 [雑感小文]

 天皇家の食事の基本は、食材を余すところなくすべて使い切る「一物全体食」と、「身土不二」であるという。(『週刊ポスト』2011年9月16/23日号)

「身土不二」という語は、『広辞苑』など手元の数種類の国語辞典のどれにも見当たらないが、食に関心のある人には馴染み深い言葉だろう。

 一般に「自分の生まれ育った土地の食物が最も体によい」とか「自分の住むところの一里四方のものを食べて暮らせば健康でいられる」といった意味で使われている。

 出典は明治時代の薬剤官少将、石塚佳玄の著書『食物養生法』らしい。

「身土」は仏教用語で、身体と国土の意味だそうだ。

「不二」は「フタツナラヌコト。二ツナキコト 一ツナルコト。同一ナルコト」と『大言海』にある。

 つまり、身体と国土は一体だという意味だろう。

 類縁の成句に「医食同源」がある。

「医」は医者のことではない。養生、衛生、保健などをまとめたもので「健康」に置き換えてもいい。

「食」も料理や食品ばかりでなく、正しい意味の「栄養」に当たる。

「食生活のあり方に誤りがなければ、健康な生活が営める」ということだと、先年亡くなった島田彰夫先生(当時・神戸山手学院大教授。宮崎大学名誉教授=学校保健学、食生態学)が、好著『身土不二を考える』(無明舎出版)のなかで述べている。
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