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ニコニコ歩き [医学・医療・雑感小文]

ニコニコ歩き

 適度の運動を続けていると、狭くなった血管が広がり、詰まった血管のわきにバイパス(側副血行路)ができる。

 これはすでに心臓病をもっている人には効果的なリハビリになるし、健康な人の場合は、狭心症や心筋梗塞の最上の予防法になる。

 米大リーグ、デトロイト・タイガースのヒラー投手は、心臓病を運動療法で克服、カムバックして年間最多勝利を上げたし、心筋梗塞で倒れたあと、運動療法によるリハビリをやってボストンマラソンを完走したランナーもある。

 しかし、だれもが、やみくもに運動をすればよいというのでは絶対、ない。

「ジョギングの教祖」といわれたJ・F・フィックスが、ジョギング中に心臓発作を起こして急死した例をあげるまでもなく、過剰な運動はときとして重大な危険を招いてしまう。
 
 どんな運動を、どのくらいやればいいか? 

「運動強度さえ50%程度(自分の力の半分)に抑えたものなら、何をやってもいいのですが、私が一番お勧めしたいのは歩くこと。早足で息が切れない程度に歩くと、だいたい50%程度になります」と、生活習慣病の運動療法「荒川方式」の提唱者、荒川規矩男・福岡大学名誉教授。

 早足歩きを毎日30分──といっても、週のうちに1日や2日やらなくても、別段どうということはない。

 むろん30分でやめる必要もなく、疲れがなく、やりたければ1時間でも2時間でも結構だ。

 例えば、家から駅まで早足で歩けば15分かかる。

 これを朝夕歩くとか、30分以内の距離は時間さえあれば歩く、エレベーターやエスカレーターには乗らない、といったやり方が一番いい。

 荒川先生がおっしゃるこの「ニコニコペース」(ニコニコ笑いながらやれるペース)の運動は、肥満の解消にも向いている。
 
 減量するのには食事療法(減食)が手っとり早いが、減食だけで体重を落とすと、筋肉も衰えてしまう。

 減食と運動を並行してやると、脂肪だけが燃えて筋肉はむしろ発達する。

 運動強度が50%を超えると、糖質が燃えて、脂肪は燃えにくくなる。

 50%のときがいちばん脂肪が燃えやすい。

 ニコニコペースの運動は肥満解消にも最上の方法なのだ。
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