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友と喜び [雑感小文]

友と喜び

「暮れに第九を歌うと、この一年の幸せに感謝し、来年も頑張ろうという気になってくる」と話した人は、第九の合唱の指揮で世界的に知られる関屋晋さんだ。

そのベートーベンの第九交響曲第四楽章の合唱は、まずバリトンのソロが〝オー・フロインデ。ニヒト・ディーゼ・テーネ(おお友よ、この調べではない)〟と歌い出し、コーラスとの〝フロイデ(歓喜)、フロイデ〟の交唱へとつながる。

ドイツ語の「友(Freunde)」と、「喜び(Freude)」はとてもよく似ている。

「友」のスペルのほうが1字多いだけだ。

だから、なんだ? と聞かれても困るが、面白いなと思う。

「未来はためらいつつ近づき、現在は矢のように速く飛び去り、過去は永久に静かに立っている」とは、第九の詩「歓喜に寄す」の作者、シラーの言葉だが、

いまや〝未来〟はほんの少ししか残ってない身ともなると、永久に変わらぬ過去の一時期を共有した友のありがたさ、その友と会う喜びが一層強く感じられる。

同窓会や同郷会には、だから必ず出席する。

それは間違いなく「元気のもと」だ。
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