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流感小史(2) [雑感小文]

流感小史(2

「谷風」は江戸のインフル?

インフルエンザは、ラテン語のインフルエーレ(流れ込む)の派生語。

西洋では6世紀以来、インフルエンザと思われる風邪の記録が残っているそうだ。

日本に「インフルエンザ」という言葉が伝わったのは、1890(明治23)年の「アジア風邪」のときで、「流行性感冒」と訳された。

それ以前、江戸時代の多くの文書に、「風疾流行」「風疫流行」「風病流行」「風邪流行、人多死」といった記載がみられる。

これらはみなインフルエンザだったと推測される。

江戸後期の1784(天明4)年にはやった風邪は「谷風」と呼ばれた。

当時「谷風の前に谷風なく、谷風の後に谷風なし」とうたわれた無敵の横綱、谷風梶之助は、

「土俵の上でおれを倒すのはとてもに難しかろう。おれの倒れた姿を見たくば風邪をひいたときに来たらよい」と豪語したが、本当にその風邪をひいてしまい、「谷風」ははやり風邪の通り名となった。

それから11年後の寛政7年の冬、谷風はまたもやはやり風邪にかかり、45歳で世を去った。肺炎を併発したのだろう。
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