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猫の問題&バルトネラ症 [医学・医療・雑感小文]

猫の問題

2日遅れになったが、2月22日は「ニャン、ニャンニャン」の語呂合わせで「猫の日」だった。

猫大好き人間の文化人たちが決めたそうだ。

ニャンとものどか、太平楽でご同慶の至りだが、ちょっとヤボな水を差すと、猫には健康上いくつか問題がある。

1は、トキソプラズマ症の感染源となり、妊婦が感染すると新生児にリンパ腺炎や水頭症などが現れることがある。

2は、猫の毛やフケは、ぜんそくのアレルゲンになりやすい。

3は、冬にはやる食中毒のカンピロバクター菌を猫が媒介することがある。

急いでつけ加えるが、これらのトラブルは犬でも起こりうる。犬や猫と遊んだあとは、必ず手をよく洗おう。

犬ではみられず、猫だけで起こるのが「猫ひっかき病(バルトネラ症)」である。

猫に引っかかれたり、かまれたりしたあと、リンパ節が腫れる病気だ。

悪寒(おかん)や発熱などの全身症状がみられる例もあるが、重いものではない。

猫によく接触する子どもがかかりやすい。

狂犬病は現在ほとんど起きてないが、猫ひっかき病の発生は秋から冬にかけて多く、小流行の報告もある。

バルトネラ症

猫に引っかかれたり、かまれたりして起こる「猫ひっかき病」は、1950年にフランスの医師が初めて報告した。

92年、原因病原体が、猫の赤血球の中に寄生する「バルトネラ・ヘンセレ菌」という細菌とわかり、「バルトネラ症」とも呼ばれるようになった。

猫が感染しても猫には何の症状も出ないが、2年以上も保菌している。

ある調査では約7%が「保菌猫」だった。

猫に引っかかれて数日後、その部分が発赤し、小さい水疱(すいほう)ができる。

これは自然に治るが、それから2、3週間後にリンパ節が腫れて、発熱、頭痛が起こる。化膿(かのう)することもある。

脳炎になったり、肝臓が腫れたり、パリノー症候群という眼球の異常症状が起こることもあるが、死亡例はなく後遺症もない。

予防法はまず猫ノミを駆除すること。

猫の血を吸ったノミがフンをして菌を猫の体表にばらまき、猫の爪や口の中にくっつき、引っかき傷やかみ傷から人にうつる。

引っかかれたりしたら傷口を消毒し、猫をなでたら手をよく洗おう。
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