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ゆっくり楽しくエイジング [医学・医療・雑感小文]

 平成養生訓27  

ゆっくり楽しくエイジング

新世紀とともにアメリカから渡ってきた「アンチ・エイジング」─日本語でいえば「抗加齢」「抗老化」です。

「しかしそれは時計の針を止めるのではなく、針を少し戻して、その進みを遅らせることです」

 と、NPOアンチエイジングネットワーク理事長の塩谷信幸・北里大学名誉教授は話しています。

「たとえば、美容外科的治療による肌の若返りは、外部から皮膚そのものをケアして〈針を戻す〉方法です。

サプリメントやホルモン補充療法などは、内部から全身的に若返りを図ることで〈針の進みを遅らせる〉のです」

でも、「アンチ」とか「抗」とかいえば、語感が尖(とが)ってしまい、加齢を悪ときめつけ、抗い、逆らうニュアンスが感じられます。

 それではいけない。

「年をとるのは、誰もが避けられない。年に抗うのではなく、ゆっくり上手に年を重ねていきたい」

 と、「スロー・エイジング」を提唱するのは成人医学の専門家、栗原毅・栗原クリニック東京・日本橋院長(慶応大学医学部特任教授)です。

そこへ、老化を否定せず、そっくりそのまま受け入れようという「ウイズ・エイジング(老化とともに)」を主張する人が現れました。

鳥羽研二・杏林大学医学部教授(高齢医学)です。

「年をとると、肉体的にも精神的にも個人差が大きくなるが、いいものも悪いものも含めて、その人なりの老化を個性にしたい。

老化現象をむやみに嫌ったり落胆したりせず、目を背けたりもしない。

どんな老化現象にもそっと寄り添い、生活上の不自由さがなるべく生じないよう知恵を絞る。たとえ認知症や寝たきりになっても、その人らしさを保つ工夫をしたい」

 と、説いています。

さらにもう一つ、「ウエル・エイジング」。

日本ウエルエージング協会が推進する運動で、その提言はこうです。

「当協会の設立は1981年ですが、前身の日本寿齢科学協会が発足したのは1953年。

日本でもっとも古い高齢問題に取り組む国連広報局承認のNGO(非政府組織)です。

高齢者は経験と技術、さらに英知をもつ社会の貴重な資産です。

高い生活の質(QOL)を保ち、社会貢献を続けながら天寿を全うできるウエルエージング実現のため、すべての年代、すべての分野の人々とともに努力を続けてまいります」

 ─さて、アンチ、スロー、ウイズ、ウエル。あなたはどのエイジングを選びますか?

私は、ゼイタクを言わせてもらえるなら、自分流の楽しい健康づくりを日常の習慣とする、スローでウエルな明るい長生きができて、おしまいは自然なウイズで終わりたい。

それができたら言うことないなあ…と思います。

自分流の楽しい健康づくり─といっても、別に大したことをやっているわけではありません。

食生活は毎日、朝の青汁入り豆乳と夜の玄米めしを欠かさず、野菜と魚を割合よく食べています。

外に出かける用のない日は、昼間はパソコンでちんたらちんたら作文仕事、合間に少時昼寝、夕方には小一時間の早足歩き(うち後ろ歩き500㍍)、夜はテレビを見たり本を読んだり、ときには手紙など書いたり、夫婦ゲンカをしたりして、夜更けの半身浴(約30分、冬でも顔面から汗がしたたり落ちるまで)のあと就寝─という明け暮れの繰り返しです。

カニは甲羅に似せて穴を掘る。

体も人間も小さい男に似合った生活は、まあこんなものものだろうと自足しています。

あ、長年常用しているサプリメントのことを書き忘れました。

「梅肉黒酢」を朝と夜各2粒、「アサイーベリー」を朝2粒、「コエンザイムQ10AXIS」を毎食後各1粒。旅行のさいも忘れず携帯し、のみ続けています。

それぞれの効果については、新聞のコラムでも報告しましたが、脳のMRI検査を受けたとき、

「高齢者に普通にみられる多発性脳梗塞(脳の微小梗塞)が1個もない。まれにみる若い脳です」と担当医にホメられたのは、梅肉黒酢のおかげ、老眼が軽くなり眼鏡なしで新聞が読めるのは、アサイー効果の証拠、

そして、日々の元気と仕事力はコエンザイムQ10に負うところ大─と信じています。

(株)心美寿有夢のPR誌『絆』29号=2010年5月発行=より再録
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