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医療用麻薬  [医学・医療・雑感小文]

医療用麻薬 

いま日本では毎年、35万人を超える人ががんで死亡している。

2人に1人は、生涯に一度はがんになるという。

がんはコモンディジーズ(ありふれた病気)になりつつある。

政府が決めた「がん対策推進基本計画」の二大目標は、

「75歳未満のがん死亡率を10年以内に20%減らす」

「すべてのがん患者・家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上」だ。

がん患者の苦痛の軽減は、医療用麻薬の適切な使用なしには考えられない。

日本ではそれが非常に遅れている。

日本のがん患者1人当たりの麻薬使用量はアメリカの20分の1だ。

「痛みは患者を不安にし、疲れ弱らせる。

それをコントロールできれば、がんと闘う気力が生まれる」と専門医は明言している。

麻薬を使った患者の方が長生きできることが、無作為比較試験で証明されている。

 なのに、日本ではまだ「麻薬を使うと中毒になる」「寿命が短くなる」といった誤解をもつ人が少なくない。

そんなことは絶対にないと、医師は、がん患者や家族を説得していただきたい。

がん患者の1人としても、そう切望します。


医療用麻薬の種類

医療用麻薬といえば、誰でもすぐ「モルヒネ」を連想するだろう。

医薬品会社のヤンセンファーマが行った調査(がん患者とその家族を含む約500人対象)でも、

「がんの痛みを和らげるためにモルヒネが使われていること」を、患者自身は100%、一般の人でも84%が知っていた。

ところが、「モルヒネ以外の麻薬が、がんの痛み緩和に使われていること」を知っていたのは、一般の人では17%、患者自身でさえ52%だった。

がんの痛みの治療に使われる「医療用麻薬」として最も多く使われているのは、モルヒネの飲み薬だが、02年からはフェンタニルやオキシコドンも使えるようになっている。

フェンタニルは、がんの鎮痛剤としては初めての張り薬で、モルヒネに比べて副作用が軽い。

経口オキシコドンは、経口モルヒネの約1・5倍の鎮痛効果が得られるという。

「医療用麻薬には経口剤、座薬、注射薬、張り薬とある。

医師が正確な情報を提供し、患者さんが納得できる剤形を選んでもらえば、治療効果が上がる」と専門医は話している。
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