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頭にも体にも効く昼寝術 [医学・医療・雑感小文]

頭にも体にも効く昼寝術

 昼寝の効用について述べます。

 連日昼夜兼行、寧日なき活動中のご一同からは、何たる太平楽な寝言! と叱られるかもしれない。

 が、そういう人たちにこそ積極的に昼寝をしていただきたいのであります。

 昼寝は絶好の健康法。

 このことを否定する専門家はいない。

 先年、バハマで開かれた世界睡眠学会の一分科会のテーマは「昼寝は是か非か」だったが、討論が成立しなかった。

 全員昼寝賛成、反対意見なしだったからだ。

 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」は、「眠気が生じる午後2時~3時、短い昼寝によるリフレッシュ」を勧めている。

「夜眠れない高齢者が昼寝と夕方の散歩で改善した例」が多いともいっている。

 同省研究班が、高齢者1万人を追跡調査した報告によると、昼寝をしている高齢者は、していない高齢者に比べると、認知症(アルツハイマー病など)の発症率が5分の1ほどに抑えられている。

 昼寝がなぜ、認知症を防ぐのか。

「高齢者は、よく眠ったつもりでも睡眠の質が悪く、そのため大脳の認知機能に影響を及ぼし、認知症の発症リスクが高まる。昼寝はそうしたリスクを低下させる」からだ。

 ただし、1時間以上の昼寝は逆効果。

 認知症の発症率がかえって高くなる。睡眠・覚醒のリズムが乱れ、夜間の睡眠の質が低下するためだという。

 科学的に実証された昼寝に最適の時間は午後3時以前の30分以内だ。

 昼寝をすることで、交通事故などの発生率が低下し、作業効率や判断力が向上する。

 多くの産業医の調査によって確認されている。

 睡眠科学に詳しい広島大学総合科学部の堀忠雄教授は、

「昼寝にはまず血圧を下げるという効果があります。夜間の睡眠時ほどは下がりませんが、昼寝をすると確実に血圧が低下し、リラクゼーション効果が生まれます。脳梗塞などの危険も低くなります」と話している。
 
高校生を対象に昼寝の効果を調べた研究がある。

内村直尚・久留米大学医学部教授(精神神経科)らは、久留米市の名門校、県立明善高校で昼休みに15分間の「昼寝タイム」を設定、約1カ月半試行した。

結果、仮睡をとった生徒のほうが「授業に集中でき、勉強にやる気が起こった。期末試験の成績が向上した」と報告している。

同じような昼寝タイムを職場に導入すれば、午後の仕事の能率アップに役立つのではないか。
 
私見だが、短時間の睡眠には意志の力を必要とする。

 睡眠不足だと体力ばかりか気力も落ちる。自殺を企てた人の7~8割が睡眠不足だった。これも厚労省研究班の発表だ。

 生きるのがイヤになったらとりあえず昼寝してみよう。
 
昼寝からスッキリ目覚めるコツは、寝る前にコーヒーか紅・緑茶を飲むこと。
 
カフェインの作用が効いてくる時間(約30分後)にタイミングよく目覚めて、眠気が残らない。
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