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新説「10円ハゲ」 [医学・医療・雑感小文]

 新説「10円ハゲ」

 頭の中に1個か2個、いわゆる「10円ハゲ」ができる円形脱毛症の9割は、放っておいても1年以内に治る。

残りの1割がやっかいで、だんだん広がって頭の毛が全部抜ける全頭脱毛症や、まゆ毛やわき毛など全身の毛が抜ける汎発(はんぱつ)性脱毛症に進展する。

 治りやすいものと、そうでないものとを見分ける一つの目安は、脱毛した部分の周りの毛を引っ張ってみるといい。

 すっと抜けてくるようだと、病気は進行性で活動期にある。抜けなければ、一応そこで止まっているといえるそうだ。

 円形脱毛症の原因は、ストレス説、自律神経障害説、血管障害説、ウイルス感染説、内分泌異常説、遺伝説などさまざまあった。

 近年の研究で、脱毛が起きた部分の毛根部にリンパ球がいっぱい侵入して毛包(毛を作り出す組織)を攻撃し、働きを失わせていることがわかり、自己免疫疾患説が有力になった。

 発症して半年以内なら免疫抑制剤のステロイドの点滴治療が70%以上有効という。

 10円ハゲが広がる気配が見えたら早めに皮膚科へ。
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