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治らぬ理由 [医学・医療・雑感小文]

治らぬ理由

 メディアセミナー「日本人の水虫、なぜ治らない?」で、仲弥(わたる)・日本臨床皮膚科医会副会長の話を聞いた。

 それによると、その理由は、

 ①かゆくない水虫に気づかず放置

 ②水虫は治らないとあきらめている

 ③自分で判断(別の病気かも)

 ④水虫のタイプにより治療は異なる

 ⑤医者の誤診

 ⑥民間療法

 ⑦再発

 ⑧爪白癬(つめはくせん)

 ─ということになる。

 順々に説明しよう。

 ① かゆい水虫は、趾間(しかん)型足白癬と小水疱(すいほう)型足白癬というタイプだが、それがあってもかゆくない人も多いし、放っておくと、足の裏全体が硬くなる角質増殖型足白癬や、菌が爪に入る爪白癬になるが、これらはかゆくない。

 ② かゆい夏場だけ薬を塗り、次の年に再発することを繰り返し、水虫はそういうものだと思っている人が多い。

 ③ 「足がかゆいから水虫」「足の皮がむけたから水虫」は大間違い。
 異汗性湿疹(しっしん)など「ニセ水虫」が30%以上も混じっている。
 これに水虫の薬を塗っても治らないばかりか、かえって悪化する。
 
④水虫には、趾間(しかん)型足白癬(はくせん)、小水疱(すいほう)型足白癬、角質増殖型足白癬、爪白癬と四つのタイプがある。

 前の二つは外用薬で治せるが、後の二つは飲み薬でないと治せない。

 前の二つでも、かぶれや細菌の二次感染があると、水虫の薬(抗真菌剤)を塗ると、かえって悪化する。
 
 ⑤「お医者さんに水虫薬を処方してもらったけど治らない」という人がいる。

 その医師は、ピンセットで皮膚をむしって顕微鏡で検査しただろうか。
 水虫は目で見ただけではわからない。
 ほかの病気─異汗性湿疹(しっしん)などと誤診される例が少なくない。
 
⑥民間療法(酢に足をつける。ニンニク、アロエ、ショウガ汁をつける。炎天下の砂浜を素足で歩く。ろうそくの滴をたらす。太陽光線に当てる)はすべて間違い。

 ⑦中途半端な治療だと再発する。
 再発を防ぐにはよくなった後もしばらく薬を塗り続ける。

  ⑧爪の水虫を治さないと、足の水虫は完治しない。爪白癬は飲み薬でしか治せない。
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