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握力と寿命 [医学・医療・雑感小文]

 人間は二本足で立って生活するようになってから、手を使い、手を動かすことで脳を刺激し、脳の発達を促してきた。

 350万年前に二足歩行を始めたアフリカ猿人の脳の重さは推定450グラムだが、現代人のそれは1400グラムだ。

 日常、手をよく使うと、脳の働きがよくなるだけではなく、寿命を延ばす効果もあると内外の研究者が報告している。

 70歳以上の高齢者を対象に老化の総合的研究を続けている東京都老人総合研究所によると、男女とも握力の弱い人たちは死亡率が高く、握力の強い人は長生きする傾向が認められるという。

 文部科学省の「年齢別平均握力」表を見ると、20代前半から30代後半までが最も高く、男は48キロ台、女は28キロ台台だ。

 60代になると男40キロ台、女25キロ台、70代前半は男36キロ台台、女23キロ台台、70代後半は男34キロ台、女22キロ台と年とともに下がっていく。

「高齢になってからでも握力を強くすることはできる。

 握力を強くすることによって元気な余命を延ばすことができるのでは──」と専門家は話している。

グーパー運動

 握力は体力の指標だから、握力の強い人が元気なのは当然だが、握力を強くすると、なぜ寿命が延びるのか?

 説明は難しいが、物を強く握ろうとするときの意志の力が脳の働きを活発にするのではないか。

 また、腕に筋力をつけるのは、脳の力を向上させることにもなるのではないか、と専門家は話している。

 握力を強くするには、強く瞬間的に物を握りしめる練習を繰り返すとよい。

 木刀や竹刀の素振り、鉄棒、ダンベル...なんでもけっこうだが、手っ取り早いのは、指の握り開きだ。

 5本の指に力をこめてパッと目いっぱい開き、それから思い切り強くギュッと握りしめる。
 この「グーパー運動」を20回ぐらい毎日思いつくたびにやる。

 テレビを見ながらでもいいし、歩きながらやってもいい。

 小欄がこれを始めたのは8年前(77歳)の入院中で、そのときの握力は右32.0キロ、左31.1キロだった。

 以来、日常習慣的につづけてきた。

 ことし10月の「長寿!」健診の握力測定では35.3キロ、左34.8キロ。

 看護師さんに「ホウ!」と感心してもらった。
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