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大腿裏症候群は後ろ歩きで防げる [医学・医療・雑感小文]

 プロ野球開幕で思い出した。

 長嶋巨人軍時代のある年、開幕早々、主力投手陣の斎藤、槙原がそろって「大腿裏症候群」のために戦列を離れたのがひびき、終始、下位を低迷するということがあった。

 大腿裏症候群とは、その名のとおり太ももの裏に生じたいろいろな病的変化。

 最も多いのは、ハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋など)の肉ばなれなど、筋肉をいためる例のようだ。

 これを防ぐには「後ろ歩き」がよいと、運動生理学の専門家が言っている。

 後ろ向きに歩くと、ふだんは使わない足の筋肉を使うことになる。

 特に太ももの裏の大腿二頭筋、ふくらはぎの腓腹筋、その下の平目筋、アキレス腱が使われる。

 やってみるとわかるが、後ろ歩きを始めると、太ももの裏に軽い痛みが生じ、筋肉が張ってくる。

 前歩きに戻ると、体がすっと浮くように感じる。

 最初はそう長くはできない。

 しかし、慣れてくると、そうした痛みや張りは感じなくなる。

 後ろ歩きは、大腿裏症候群のみならず変形性膝関節症を防ぎ・治すのにも役立つ。

 大腿の筋肉が強くなるとひざの安定性が増すからだ。

 後ろ歩きは、前歩きよりもずっと運動量が大きい。

 すぐ体が温まる。つまりそれだけ血行がよくなっているわけだ。

 血行がよくなり、足腰が鍛えられるのだから腰痛などにも効果的だと思う。

 はばかりながらかく申す拙者、後ろ歩きの達人でござって(なぜか、急にサムライ言葉になったが)、30年来、毎日小1時間のウォーキングの途中500メートル以上、後ろ歩きをやっとり申す。

 おかげでこの年(85歳)になるまでひざ痛、腰痛を知らない。

 変形性膝関節症患者の典型とされる、ひどいガニ股なのだが。

 老年のひざ痛や腰痛を防ぎたかったら、あなたも、ぜひ、足腰の達者なうちから後ろ歩きを──!

 ただ、最初のうちは足にかかる力のバランスを崩しやすい。

 ふらついて足首をくじいたりする恐れがある。

 慣れるまでは静かに少しずつやることだ。

 この点、くれぐれもご注意ください。

 健康のための運動でケガをしてはなんにもならない。

 場所の選択も大切。見えない後ろへ向かって歩くのだから危険防止にはじゅうぶんな注意が必要だ。

 ①自動車の走っていない所。
 ②人とぶつかる恐れのない所。
 ③平坦でデコボコしてない所。
 ④石ころなどがない所。
 ⑤真っ直ぐな道。──がよい。

 学校の運動場、公園の遊歩道、(それほど自転車が走ってないときの)サイクリング道路などは、格好の後ろ歩きの場といえる。

 さらにもってこいの場所はプールだ。

 水の抵抗が加わる分、運動量が増す。

 体を軽く左右にひねりながら後ろへ歩くと腰痛、ひざ痛、太もも痛を防ぎ・治す効果抜群と、専門家はいう。

 陸上でも、この「後ろひねり歩き」を混ぜながらやるといいようだ。

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