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ネズミと人間 [医学・医療・雑感小文]

 ネズミと人間

脳卒中ネズミの実験は、さまざまな知見を与えてくれた。

が、それがはたして人間にも当てはまるかどうか。

一番肝心な問題はそれだ。

例えば高血圧と脳梗塞(こうそく)の関係はどうか。

脳卒中治療の専門医によると、血圧が低ければ低いほど脳卒中の発症率は低くなる。

降圧剤の臨床試験で、上の血圧が10㍉、下の血圧が5㍉下がると、脳卒中のリスクが30%へることが確かめられている。

また、抗血小板薬のアスピリンでも脳梗塞の発症は25%ぐらい抑えられる。

脳卒中ネズミの実験では、コレステロールと脳梗塞の関係も確かめられた。

が、臨床的には近年までコレステロールは脳卒中とはあまり関係ないとされていた。

そうではないことが、コレステロールを下げる薬=スタチンの治験でわかった。

欧米での多くの治験で、スタチンによって心筋梗塞の発症率が見事に下がることが証明された。

ついで脳卒中はどうか調べてみたら、脳卒中の発症率も20~30%下がることがわかったという。

ネズミの実験が、人間のスタディで実証されたわけだ。
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