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血圧の誤解 [医学・医療・雑感小文]

血圧の誤解
 

「上は160だが、下が70だから、まぁまぁじゃないか」と、自分の血圧について、同年の(つまり老齢の)友人が言った。

そうした誤解をもつ人はけっこう多いようだ。

上すなわち最大(または最高)血圧は、心臓が収縮して血液を動脈に送り出したときの動脈壁にかかる圧力で、収縮期血圧という。

下すなわち最小(最低)血圧は、心臓が拡張して血液が心臓に戻ってくるときの動脈壁にかかる圧力で、拡張期血圧という。

理想の血圧は、上が120㍉Hg(水銀柱)、下が80㍉Hg未満だが、動脈硬化が進むと当然、血圧は高くなる。

高齢者で140─90未満だったら上々だ。

では、上が高くても下が低かったら大丈夫なのか?

そんなことはない。

上と下の差を「脈圧」、脈圧の3分の1の数値を下に加えたものを「平均血圧」といい、血管の状態を判定する指標とされる。

脈圧の正常範囲は40~60で、平均血圧の理想は90未満だ。

上が160─下が70だと脈圧は90、平均血圧は100。

かなりヤバい状態と言わねばならない。
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