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花粉症の薬の問題点 [医学・医療・雑感小文]

インペアードパフォーマンス

花粉症の季節は受験シーズンとも重なる。

花粉症をもつ受験生はつらいハンディキャップを負っているといえる。

「健康日本21推進フォーラム」は、花粉症の症状がある受験予定の15~19歳の男女300人にインターネット調査を行った。

結果、94%の生徒が、花粉症の症状は勉強に「影響する」と感じ、花粉症の薬を服用後、67%が「眠気」を、50%が「集中力や判断力の低下」を感じたと回答している。

花粉症の薬=抗ヒスタミン薬を服用後、自覚の有無にかかわらず集中力や判断力が低下する状態を「インペアードパフォーマンス」という。

自分では眠くもだるくもならないと思っていても、ミスが多くなり効率が落ちてしまう。

このインペアードパフォーマンスを知っていた人はわずか4%だった。

しかし、今はインペアードパフォーマンスが生じない抗ヒスタミン薬もできている。

花粉症に悩む受験生にはありがたい薬なのだが、ほとんど知られていないようだ。

お医者さんに言って処方してもらい、入試を乗り切ろう。
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花粉症調査 [医学・医療・雑感小文]

花粉症調査

花粉症の季節が始まる。

「健康日本21推進フォーラム」は、花粉症の症状があり車を運転する20~69歳の男女1000人(各500人)にインターネット調査を行った。

結果、83・9%が花粉症の症状は車の運転に「影響する」と感じ、花粉症の薬を服用後、72・1%が「眠気」を、66・7%が「集中力や判断力の低下」を感じたと回答している。

半面、花粉症の薬を服用後、「運転を控えた」人は53・7%、「運転した」人が43・0%。

「多くのドライバーが眠気や集中力・判断力の低下を自覚しながら、車の運転を続けている現状は、新たな社会問題といえそうです」と同フォーラム事務局は指摘している。

実際、花粉症の薬の服用後に車を運転していて、事故を起こした(起こしそうになった)体験を持つ人も6・2%。

「眠って対向車線を走った」「玉突き事故を起こした」重大例もある。

しかし、薬を処方された際、医師、薬剤師から車の運転について、「説明や注意を受けた」人は34~37%。ここにも一つ問題があるようだ。
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流感小史 [医学・医療・雑感小文]

流感小史

ふつうの風邪よりも症状が重くて、非常な勢いで流行する風邪が「インフルエンザ」と呼ばれたのは、19世紀初めごろのようだ。

トルストイの『戦争と平和』にこんな一節がある。

「アンナ・パーヴロヴナはこの数日せきがひどかった。彼女自身の言葉をかりると、インフルエンザにかかっていたのだった(インフルエンザは新しい言葉で、当時はまだほとんど使われていなかった)」(工藤精一郎訳)。当時というのは「1805年」のこと。

皇太后側近の女官で評判の才女が早速、口にしてみたい新語だったのだろう。

日本で「流行性感冒」という病名ができたのは、1890(明治23)年、「アジア風邪」が世界的に流行した時で、それ以前にインフルエンザがあったかどうかは「詳(つまびら)かならず」と富士川游は『日本疾病史』に書いている。

が、平安時代の書物に「咳病(しはぶきやみ)」の流行を記したものがあり、鎌倉時代の『増鏡』には、「かくて元徳元年にもなりぬ、今年いかなるにか、しはぶきやみ流行りて、人多く失せ給」とある。

   

 インフルエンザは、ラテン語のインフルエーレ(流れ込む)の派生語。西洋では6世紀以来、インフルエンザと思われる風邪の記録が残っているそうだ。

日本に「インフルエンザ」という言葉が伝わったのは、1890年の「アジア風邪」の時で、「流行性感冒」と訳された。

それ以前、江戸時代の多くの文書に「風疾流行」「風疫流行」「風病流行」「風邪流行、人多死」といった記載がみられる。

これらはみなインフルエンザだったと推測される。

江戸後期の1784(天明4)年にはやった風邪は「谷風」と呼ばれた。

当時、「谷風の前に谷風なく、谷風の後に谷風なし」とうたわれた無敵の横綱、谷風梶之助は、

「土俵の上でおれを倒すのはとてもに難しかろう。おれの倒れた姿を見たくば風邪をひいたときに来たらよい」と豪語したが、本当にその風邪をひいてしまい、「谷風」ははやり風邪の通り名となった。

それから11年後の寛政7年の冬、谷風はまたもやはやり風邪にかかり、45歳で世を去った。肺炎を併発したのだろう。
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風邪最適療法 [医学・医療・雑感小文]

風邪最適療法

風邪をひいて病院へ行った。

お医者さんがセキをした。

看護師が、「先生、風邪ですか?」「うん」「薬、もらってきましょうか」「いや、いい。ぼくは病院の薬は飲まないんだ。漢方薬を飲むから」─新聞の投書欄で読んだ話だ。

うまいコントのように笑わせてくれたが、実話だろうか?

「医者殿はけっくうどんで引っかぶり」。

これは大岡信『折々のうた』に収められた「誹風柳多留(はいふうやなぎだる)」の句。

医者が風邪をひいたが、自分の処方する薬はいま一つ信じられない。

けっく(結句=結局)人がよくやるように熱いうどんを食べて、布団を引っかぶって寝たというのだ。

今も昔も風邪の最上の治療法は保温と休養。

ひいたな? と感じたら、あったかくて栄養のあるもの(鍋焼きうどんなど)を食べ、布団にもぐり込み、よく眠ること。

風邪を防ぐ一番の方法は、うがい(ぬるめの緑茶か紅茶でならなおよい)と手洗い。

ひいた時の外出には必ずマスクを─。

自分のノドも楽になるが、なによりも人にうつさないための必須の心得だ。
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高血圧の人へ [医学・医療・雑感小文]

 高血圧の人へ

あなた変わりはないですか。日ごと寒さがつのります ─てなわけで、この時期、高血圧の人はとりわけご用心が肝要。

寒冷刺激で血管が収縮すると、高い血圧がさらに高くなるからだ。

深夜のトイレなど急に冷気に当たると一気に血圧が上昇、脳卒中の引き金を引いてしまうことがある。

血管が収縮して狭くなると、血栓が詰まりやすくなる。

それが脳で起これば脳梗塞、心臓で起これば心筋梗塞だ。

これを防ぐには、急激な温度差に体をさらさないこと。

暖房の利いた部屋から戸外へ出るとき、夜更けの寝床から手洗いに起きるとき、風呂上りなど、しっかり気をつけたい。

トイレや脱衣所も電気ヒーターなどで暖房するとよい。

外出のさいはマフラーを巻き、手袋を─。ただしあまり厚着して汗をかくようでは感心しない。

かえって風邪をひきやすい。

言うまでもなく、寒風吹く日のゴルフ場など最悪。

寒冷刺激に加えて、スイングやパットのときの血圧上昇、睡眠不足と悪条件がそろい過ぎる。

長生きしたかったら冬場のゴルフはパスしよう。
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気管支異物 [医学・医療・雑感小文]

 気管支異物

「六日のショウブ、十日の菊」のような話だが、豆まきのあとの注意を一つ─。

小さい子どものいるお宅では、豆まきが終ったら、部屋に散らばった豆を拾い集めることを忘れてはいけない。

ハイハイの途中で拾って口に入れ、気管支に吸い込むことがあるからだ。

節分の数日後から熱を出し、せき込むようになった幼児の気管支炎の原因が、気管支に詰まった豆だったという例がある。

こうした「気管支異物」は、0歳から4歳ごろまで─特に1歳児にとても多い。

詰まるものはダイズ、ピーナッツ、アーモンド、ポップコーン、おもちゃなど。

1歳児に多い理由は、乳児から幼児への変わり目で、ものを飲み込むさいの調節がうまくいかないためのようだ。

小学校に入るころまでは、用心のため、ピーナッツ類は食べさせないほうがいい、とアドバイスする呼吸器科医もいる。

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大豆とがん [医学・医療・雑感小文]

 大豆とがん

「がんによる死亡の35%は食生活の改善によって避けることができる」と米国がん学会が報告したのは、ざっと半世紀も前のこと。

いまでは世界の常識になっている。

大豆たん白健康情報センターは、大豆食品の摂取とがんのリスク低減の関係について、58件の疫学調査を分析し、次のように報告している。

大豆食品を週4食以上摂取することによる乳がんのリスク低減は、閉経前女性では20%、閉経後女性では35%。

思春期から食べると、その後の人生で乳がんになるリスクが約50%減る。

前立腺がんのリスク低減率は約35%で、一般に予防効果が大きいといわれているシリアル(コーンフレークなど)の16倍、ナッツ・脂肪種子の4倍、大豆のほうが効果的だった。

また、消化器がんのリスクも約30%減らすことができる。

動物実験では、たんぱく源をカゼイン(牛乳のたんぱく)から大豆たんぱくに換えることで、がんの誘発形成が有意に抑制されることが確かめられたという。

大豆はホントに「大した豆」のようだ。
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危険な誤解 [医学・医療・雑感小文]

 危険な誤解

大豆には女性ホルモン様の働きをするイソフラボンが含まれている。

心臓病、骨粗しょう症、乳がん、前立腺がんを防ぐのに効果的だ。

ところが、大豆イソフラボンを凝縮したサプリメントを、女性が大量に取ると、子宮内膜が厚くなる。

厚生労働省は、「妊婦、授乳中の女性、乳幼児、小児は、大豆イソフラボンを凝縮した錠剤やカプセル、粉末などを摂取しないこと」という指針を発表した。

大豆食品を敬遠する人がどっと増えた。

よくないのはサプリメントの大量摂取。

ダイズそのものまで嫌うのは、危険な誤解だ。

「豆乳や納豆などの大豆食品は、妊婦や子どもにも大切な栄養源。これまで通りたくさん食べてほしい」と、厚労省も栄養学の専門家も勧めている。

長寿食の研究で世界的に有名な家森幸男・京都大学名誉教授は、イソフラボンががんを抑える働きについて、

「がん細胞が広がるときは多くの血液を必要としますが、イソフラボンは、がんに向かって血管が育っていくのを抑える(すなわちがん細胞の増殖を抑える)ことが明らかにされています」と話している。
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ダイズの食効 [医学・医療・雑感小文]

ダイズの食効

節分にまく豆は、「まめ=勤勉、達者」に通じるので、祝いごとには欠かさず用いられる。

昔はあまり肉食をしなかった日本人にとって、ダイズは重要なたんぱく質と脂肪の給源だった。

「ダイズは畑の肉だ」と言ったのは、ダイズのたんぱく質の豊富さに驚いたドイツの栄養学者だが、ダイズはむしろ肉よりもすぐれている。

食品のもつ薬理的効果を「食効」というが、ダイズの食効はなかなかのものだ。

たんぱく質はリジン、スレオニン、トリプトファンなどの必須アミノ酸のほか10種類以上のアミノ酸を含む良質のもの。

脂肪はその大部分が不飽和脂肪酸で、これもすぐれている。

カリウム、鉄分などのミネラルや各種ビタミンも豊富だ。

さらに、特殊成分のレシチンは、血管の内壁にこびりついたコレステロールを溶かし血行をよくする。

イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをする。

サポニンは過酸化脂質が体内でできるのを防ぎ、肝臓障害も改善する。

節分の夜、年の数だけというのではなくて、いつもたくさん食べよう。

歯の悪い人はきな粉などにして。
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脳炎と脳症 [医学・医療・雑感小文]

 脳炎と脳症

インフルエンザのウイルスが直接、脳の中に入り込んで炎症を起こすのが、インフルエンザ脳炎だ。

一方、脳症の場合、ウイルスは脳内には入っていない。

ウイルスを攻撃する免疫細胞からサイトカイン(生理活性物質)が過剰に分泌され、血液中の物質が血管の外に漏れ出して、脳がむくみ、脳内の圧力が高まり、脳の働きが低下する。

それがインフルエンザ脳症だ。

脳炎も脳症も、急な発熱に続いて、けいれん発作、幻覚や幻聴、うわごと、呼んでも反応がないなどの意識障害が現れる。

けいれん発作(ひきつけ)を伴うことも多い。

早く適切な治療を受けないと命にかかわり、回復してもまひなどの後遺症が残る。

日本小児科学会は、インフルエンザウイルスの感染が確認され、意識障害が半日~1日続いた場合を「インフルエンザ脳症」と定義している。

呼びかけに答えず、けいれんが続き、意味不明の言動などの症状がみられた場合、迷わずただちに受診するよう呼びかけている。

なぜか日本人の小児は脳症にかかりやすいという。
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