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森へ行こう [医学・医療・雑感小文]

疲れを癒し、安らぎを与えてくれる

「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする」

とは、萩原朔太郎の詩句。(「雲雀(ひばり)料理」のエピグラフ)。

「したたる空色の窓の下で、私の愛する女と共に純銀のふぉぅくを動かしたい。…」

と続く。(詩集『月に吠(ほ)える』所収)

詩人のイマジネーションと、わが現実生活との隔たりはあまりにも大きいが、せめては古いブルゾンを着て気ままなる旅─ではなく森林浴と参るとしよう。

森の中に満ちる緑と樹木の香りは、疲れを癒し、安らぎを与えてくれるだろう。

森林浴の健康効果の主要な因子は、樹木の葉や幹から発散される芳香性物質フィトンチッドで、その主な成分はテルペンと総称される化学物質と考えられている。

森林に入ると漂ってくるテルペン系の樹木の香りには、副交感神経を刺激して、リラックスさせる作用がある。

血圧が下がる、免疫機能が高まる、抗がん能力が上がる、といわれる。

森林内の空気に含まれるテルペン類を測定した研究によると、その濃度は、季節的には6月、1日のうちでは昼過ぎに最高値に達するという。
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疲労感は黄信号 [医学・医療・雑感小文]

1日の疲労は1夜の睡眠で解消 

過重な労働や不眠が続くと、だんだん疲労がたまってきて、しまいには倒れてしまう。

これを避けるには一にも二にも休養をとることだ。

健康な体の持ち主であれば、1日の疲労は1夜の睡眠で解消し、数日分の疲労の蓄積は1日の休養で解消できるのが普通だ。

疲労がたまると、生体の免疫力が低下し、感染症に対する抵抗力も弱くなる。

疲れると風邪をひきやすくなったりするのは、そのためだ。

疲労感というのは、体が発する注意信号なのだから、疲れているなと感じたら、なるべく早く帰宅してぐっすり眠ることだ。

また、疲れて作業効率が落ちてきたようなときは、無理して続行せず、10分ぐらい休憩してお茶でも飲むのがいい。

居眠り上手だったら居眠りすればスッと疲れがとれる。

熱中的に仕事をしているときでも、およそ2時間おきにふっと集中力がゆるむものだが、あれは夜の睡眠リズム(脳の眠りと体の眠りの繰り返し)が、昼間も潜在的に続いているためだ。

そのリズムを仕事の流れに取り入れるのも疲労を少なくする方法だ。
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易疲労性 [医学・医療・雑感小文]

仕事とは無関係に疲れやすい、なぜ?

疲労には、作業に対する不快感による精神的疲労もある。

この場合は、なんにも仕事をしないうちにガックリ疲れてしまう。

疲労が、医学的に問題になるのは、

①仕事とは無関係に疲れやすい。

②疲労の蓄積によっていろいろな病気を誘発したり、あるいは病気を悪化させたりする。

③疲労による作業能率の低下─の三つだ。

①のケースを易疲労性といい、二つの原因がある。

一つは、疲労の原因となる病気がある場合。

大した仕事もしないのに疲れやすいと訴える人を調べた報告では、腎臓や肝臓の病気、貧血が最も多く、半数の患者では血液中のビタミンB1が減っていた。

一方、疲れやすさを訴えても、基礎的な病気がない場合も多く、これには心因によるものと、体質によるもの、その両方の複合型がある。

自分に向かない仕事をイヤイヤやっている人とか、家庭内に事情のある人にままみられるし、また、いわゆる腺病質の人が、自分の体質を意識しすぎる心因によって、疲労を深くしてしまうケースもあるという。
タグ:易疲労性
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疲労の原因 [医学・医療・雑感小文]

 
「四月中の十日に心なしに雇われるな」ということわざがある。

4月半ばのころは好天続きで日が長い。

そんな時分に思いやりのない人に雇われると、日のあるうちは目いっぱい働かされてしまう。

やめたほうがいいという意味だろう。

当節は名ばかり管理職とかで年中タダ働きさせられる事例も多いようだが。

ともあれ、働き過ぎるとくたびれる。

労働には「疲労」がつきものだ。

「疲労=肉体的または精神的作業の結果として、作業効率が低下する現象」とは、産業医学者の定義だ。

このとき、体の特に筋肉の中に乳酸とかクレアチンといった物質がたまるのが、疲労の原因とかつてはいわれたが、そうではなく、もっと複合的な要素で起こることが、いまではわかっている。興味のある方は、それ、ウソです[no.95]の 「乳酸=疲労物質はウソ」をー 。

ともあれ、疲労は単に身体的に現れるだけでなく、作業に対する不快感による精神的疲労もある。

人間関係のよい楽しい職場で働きたいよね。


タグ:疲労
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モネの白内障 [医学・医療・雑感小文]

老眼が軽くなった、それ、白内障かもー

新聞を読む時、背筋をピンと立て、新聞を持つ手が自然と前方へ伸びる。

「お父さん、このごろ姿勢がよくなったわね」と妻や子に冷やかされるようになったら、まず老眼の始まりだ。

この年代の視力の衰えを、〝四十暗がり〟というが、ある種の白内障でもやはり視野がぼやけてくる。

よく例に引かれるのが、印象派の画家、モネだ。

有名なスイレンの絵の色合いが、70歳前後から変わって赤などの原色が強くなる。

白内障のために目に黄色いフィルターがかかったようになり、同じスイレンを見ても、選ぶ色が変わったのだろうといわれている。

老眼は単に近くにピントが合わないだけで、遠くはよく見える。

白内障は遠くも近くもぼやけて見える。

老眼の目に白内障が起こってくると、老眼の度が軽くなったように感じることがある。

水晶体が少しふくらみ、ピントが近づくためだ。

度の軽い古い老眼鏡がまた合うようになったら、白内障の始まりかもしれない。

目を片方ずつふさいで遠くと近くを見てみよう。

遠近いずれもぼやけて見えたらすぐ眼科へ─。
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ストレス肩こり [医学・医療・雑感小文]

肩こり防止の三原則

なで肩の人は、肩がこりやすい。

腕を体に引き寄せる力は肩にかかる。

がっちりした体格で筋肉がしっかり発達している人は、その負荷をあまり感じない。

なで肩の人は強く引っ張られるので、肩こりが起きやすい。

女性に肩こりが多い理由の一つはこれで説明がつくようだ。

しかし、男性にも肩こりはずいぶん多い。

体格や姿勢だけでなく、精神的な緊張が肩こりをつくりやすいということもあるからだ。

神経を張りつめていると、首や肩の筋肉が緊張する。「ストレス肩こり」というわけだ。

健康をテーマにした、第一生命経済研究所のアンケートで、「肩こり」の次に心配なのは「視力の低下」と「ストレス」だったが、実はこの二つも肩こりも影響しているというのが、専門医の意見だ。

肩こり防止の三原則は、姿勢を正しく、温める、適度の運動、だ。

パソコン作業をしているときなど、ときどき意識的にあごを引いて背筋を伸ばし、肩のぐるぐる回しをするとよい。

尻の下にクッションなどを敷いて後ろを高くすると背筋が伸びる。
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肩こりの個人差 [医学・医療・雑感小文]

本人の感覚的なものが多分に関係する

肩こりは、首筋から背中、肩甲骨の周りにかけての三角形の筋肉が緊張するために起こる。

この「肩こり筋肉」は僧帽筋と呼ばれる。

形状がカソリック僧の頭巾(ずきん)に似ているからだ。

肩こりは、そのつらさを感じやすい人と、あまり感じない人がいるようだ。

筆者なども理髪店で肩をもんでもらうたびに、「ずいぶんこっていますね」と言われる。

でも自分にはそんな感覚はない。

周りの連中は単に鈍感なだけだと笑うのだが、冬賀秀一・東京警察病院副院長(リハビリテーション科部長)の解説はこうだった。

「僧帽筋の辺をもんでみた感触で、手ごたえが強いと、こっていますね、ということになるのでしょう。

その状態をどう感じるかは、ご本人の感覚的なものが多分に関係するので、同じような状態であっても、こってると感じる人もいれば、感じない人もいる。

痛みの感覚は客観的にはなかなか評価できません。

実際、筋肉がずいぶん硬くなっているのに、大して気にしてない人もあれば、死ぬほどつらいと訴える人もいます」

─おれ、やはり鈍感なのか?
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肩こりいろいろ [医学・医療・雑感小文]

老眼や虫歯や肺がんの初発症状としてもー

肩こりで最も多いのは、姿勢の悪さや運動不足による整形外科的肩こりだが、そのほかいろいろな原因で肩こりは起こる。

例えば、老眼のせいで肩がこり、頭痛が生じる。

整形外科医の助言で、眼鏡の度数を調整したら一発で軽快した。

どうしてこんなことで延々と悩んでいたのでしょうと、あきれ顔で告げた人がいたそうだ。

耳鼻科の病気─慢性副鼻腔(くう)炎などで肩がこったり、虫歯を治したら肩こりも治ったといった例もある。

なぜ虫歯で肩こりになるのか、そこら辺はあまりハッキリわかってないが、首の周りのいろいろな愁訴が肩こりとして出てくるのはよくあることのようだ。

冷えも肩こりの原因になる。

冬の寒さだけではなく、夏でも長時間、冷房のきき過ぎた部屋に居たり、扇風機の風に当たり続けていると、筋肉が緊張して血管が収縮、血流が悪くなって肩こりが起こりやすくなる。

まれだが、内臓の病気のために生じる肩こりもある。

よく言われるのは、肺がんの初発症状としての肩こりだ。

肩が痛くなることもあるという。
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姿勢と肩こり [医学・医療・雑感小文]

女性は「肩こり」、男性は「腰痛」

先年、第一生命経済研究所が、働く女性371人に健康面での心配を聞いた(複数回答)。

最も多かったのは「首や肩のこり」で62%、次いで、視力の低下=49%、ストレス=46%だった。

厚生労働省の国民生活基礎調査の、「病気やけがなどの自覚症状」でも、女性では「肩こり」が1位、男性でも「腰痛」に次ぐ2位が肩こりだ。

肩こりのいちばんの原因は、姿勢の悪さと運動不足だといわれるが、精神的ストレスでも起こり、高血圧、鼻や歯の病気、老眼などの視力障害、ときには内臓の病気が原因になることもある。

最も多い姿勢性の肩こりは、デスクワークで起こりやすい。

座って前かがみになっていると、頭の重さが首にかかる。

首筋から背中にかけての筋肉は、首や頭を支え、左右の腕を体に結びつける役目も担っている。

そうした負担が全部かかる筋肉が疲労し、こわばり、血のめぐりが悪くなって、疲労物質がたまって、痛みが生じるのが、肩こりだ。

だから無理な姿勢をとり続けないように心がけ、適度な運動をすることが大切だ。

 

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江戸の貧乏 [雑感小文]

減らない銭なら金三両

「いつも三月常月夜、負わず借らずに子三人、女房十八我二十」ということわざがある。

「いつも三月のような陽気で、月の晩ばかりで、借金などなく、元気な子が三人いて、女房は十八で、おれは二十であったなら、もう言うことはないなぁ」

─明るくつましい庶民的願望だろう。

昔の三月は今の四月下旬、陽気の快適さは現代よりはるかに勝っていただろう。

『故事ことわざ辞典』を開くと、同類の俗言がいくつも出ている。

「いつも月夜に米のめし」

「いつも九月に常月夜、早稲(わせ)の飯にどじょう汁、余らず過ぎず子三人」

「いつも三月常月夜、減らない銭なら金三両、女房十八われ二十」

減らない銭─には、笑った。

まったくだ。それなら三両もあれば御の字だろう。

小判などめったに拝めず、たまさかご入来にあずかっても、

「これ小判せめて一晩居てくれろ」と懇願せずにはいられぬ暮らし向きだったわけだから…。

それにしても、そんな江戸の暮らしを、ふとうらやましく感じるのは、現代の貧乏生活にいたく思い屈するものがあるからか。
タグ:三月常月夜
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