森へ行こう [医学・医療・雑感小文]
疲れを癒し、安らぎを与えてくれる
「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする」
とは、萩原朔太郎の詩句。(「雲雀(ひばり)料理」のエピグラフ)。
「したたる空色の窓の下で、私の愛する女と共に純銀のふぉぅくを動かしたい。…」
と続く。(詩集『月に吠(ほ)える』所収)
詩人のイマジネーションと、わが現実生活との隔たりはあまりにも大きいが、せめては古いブルゾンを着て気ままなる旅─ではなく森林浴と参るとしよう。
森の中に満ちる緑と樹木の香りは、疲れを癒し、安らぎを与えてくれるだろう。
森林浴の健康効果の主要な因子は、樹木の葉や幹から発散される芳香性物質フィトンチッドで、その主な成分はテルペンと総称される化学物質と考えられている。
森林に入ると漂ってくるテルペン系の樹木の香りには、副交感神経を刺激して、リラックスさせる作用がある。
血圧が下がる、免疫機能が高まる、抗がん能力が上がる、といわれる。
森林内の空気に含まれるテルペン類を測定した研究によると、その濃度は、季節的には6月、1日のうちでは昼過ぎに最高値に達するという。
「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする」
とは、萩原朔太郎の詩句。(「雲雀(ひばり)料理」のエピグラフ)。
「したたる空色の窓の下で、私の愛する女と共に純銀のふぉぅくを動かしたい。…」
と続く。(詩集『月に吠(ほ)える』所収)
詩人のイマジネーションと、わが現実生活との隔たりはあまりにも大きいが、せめては古いブルゾンを着て気ままなる旅─ではなく森林浴と参るとしよう。
森の中に満ちる緑と樹木の香りは、疲れを癒し、安らぎを与えてくれるだろう。
森林浴の健康効果の主要な因子は、樹木の葉や幹から発散される芳香性物質フィトンチッドで、その主な成分はテルペンと総称される化学物質と考えられている。
森林に入ると漂ってくるテルペン系の樹木の香りには、副交感神経を刺激して、リラックスさせる作用がある。
血圧が下がる、免疫機能が高まる、抗がん能力が上がる、といわれる。
森林内の空気に含まれるテルペン類を測定した研究によると、その濃度は、季節的には6月、1日のうちでは昼過ぎに最高値に達するという。