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成人病の変遷 [医学・医療・雑感小文]

  2月の第1週を「成人病予防週間」と厚生省(現厚生労働省)が決めたのは昭和34年だった。

 寒さが最も厳しいこの時期、脳卒中が多発したからだ。

 当時は脳卒中が日本人の死因1位で、2位のがん、3位の心臓病をはじめ高血圧、糖尿病、痛風など、40歳前後から増え始める病気を「成人病」と呼んでいた。

 だが、こうした病気の発症には、それ以前からの食生活、喫煙、飲酒、運動、休養などの生活習慣が深くかかわっている。

 平成8年12月から「成人病」は「生活習慣病」と呼び変えられ、成人病予防週間も「生活習慣病予防週間」となった。

 しかし、そのころには真冬の脳卒中は減り始め、死因順位もがん、心臓病、脳卒中と変わっていた。

 2月の生活習慣病予防週間は時期的にもそぐわない面があり、別の月にはがん(9月)、心臓病(8月)、脳卒中(5月)、糖尿病(11月)などの週間や月間もあり、啓発運動が行われている。

 で、2009(平成21)年からは新たに毎年9月を「健康増進普及月間」とし、2月の生活習慣病予防週間は廃止されたが、2017年から新たに生活習慣病予防月間が設定された。

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