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「鳥肌が立つ」のはどうして!? [医学・医療・雑感小文]

「寒い!」「怖い!」と感じると身体中がゾワゾワとします。

 また、心に響く音楽や絵画、映画やお話で感動をすると、全身がゾクッとする感覚におそわれ、腕などに鳥肌が立つことがあるといわれます。

 これらは科学的にどういった現象なのでしょうか?

 鳥肌が立つには、物理的な要因(寒い)による場合と、心理的な要因(怖い、感動)による場合とがあります。

 心理的要因の恐怖と感動は、かなり異なった感情であるにもかかわらず、鳥肌が立つという同じ経験をするというのも興味深いところです。
 
 こうした経験は、生理学的・医学的にはどのように説明できるでしょうか。

 寒さの鳥肌

 肌が寒さを感じると、脳の温度調節中枢がはたらき、体温を逃さないようにと交感神経が働いて、身体の表面の筋肉をちぢめます。

 そのとき同時に毛穴にある立毛筋が毛穴をふさぎ、皮膚からもり上がって鳥肌が起こります。

 恐怖の鳥肌

「恐怖」を感じた場合は、心拍数が上がり、筋肉への血流が増えて、身体を守る防衛体制が準備されます。

 この時に重要なはたらきをするのが交感神経で、さらに、毛穴を閉じて体中の毛髪を逆立てます。

 いわば、動物が威嚇(いかく)するときに髪を逆立てて自分を強く見せるなごりが、人間にも残っているようなものです。

 このように、寒さと恐怖はどちらも、身体を守るために働く交感神経によって、鳥肌を引き起こしていることが明らかになっています。

感動で鳥肌は立つの?
 
 感動した時に鳥肌が立つとき、どのような事態が起こっているのでしょうか?

 実はこの点については、まだ科学的な解明はなされていませんが、これを実証しようとする試みはなされています。

 南カリフォルニア大学の大学院生マシュー・サックスさんは、音楽好きの人を被験者に“心揺さぶられる音楽”を聞かせて、ブルッと寒気を感じた(=感動)人とそうでない人のグループに分けて、それぞれの脳をスキャンしてみました。

 結果、ブルッときた人たちは、そうでない人たちと比べると、脳の聴覚を司る部分と感情を司る部分とをつなぐ神経線維が多いことを発見しました。

 カナダ・マギル大学のロバート・ザットレー氏(神経学者)も、人間は音楽を聴くと、「聴覚系」と「感情系」、さらには、欲求が満たされると活性化して快感を覚える「報酬系」の3者が、結びつくという研究成果を発表しているそうです。

 以上の研究から推察されることは、脳の中で、感覚系や感情系や報酬系といったところの神経の結びつきが強くなると、美しい芸術作品、音楽、書物、人の行為や話などを聞いたり見たり読んだりすることで、鳥肌が立つような感動を経験する傾向が強くなるかもしれません。

 感動の脳科学

 神経学者のアントニオ・ダマシオ医師は感動について、以下の通りに述べています。

「脳が全力で今経験していることを記録しようとしている。生きる指針を痕跡として残そうとしている。そのプロセスに感動がある」(アントニオ・ダマシオ著『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ』田中 三彦翻訳、ダイヤモンド社、2005.)
 
 感動は人間にとって、そこにある情報に脳全体が全力で向き合っている状態を指していることが強調されています。
 
 つまり、感動を経験しているとき、「寒さ」や「恐怖」と同じように脳は強い刺激を受けているといえそうです。

=藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ を要約。
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ブドウがうつ病に効く?

 ブドウがうつ病に効くメカニズム解明

 ブドウ由来のポリフェノール化合物であるジヒドロカフェー酸(DHCA)とオエニン(Mal-gluc)が、うつ病の治療薬になりうると、米マウントサイナイ医科大学の研究グループが報告した。

 研究では、これらの天然化合物が新たに発見されたうつ病の根底にあるメカニズムを標的とすることで、うつ病を軽減させる可能性があることが示唆されている。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米国では毎年約1,600万人がうつ病を発症している。

 従来の薬物治療では患者の約半数は一時的に症状が治まるものの、重篤な副作用を伴うことが多い。

 そのため、より広範に効果を発揮する新規治療薬の必要性が高まっている。

 うつ病の発症には、末梢免疫系の炎症、シナプス(ニューロン=神経細胞と他のニューロンとの接合部分)に関係する疾病や異常に対して働くリンパ節、およびその他の組織における構造とプロセス、ニューロン同士の情報伝達の構造を含む、複数の精神病のプロセスと関係している。

 しかし、現在有効とされる抗うつ薬の大部分はセロトニン、ドパミンをはじめ関連する神経伝達物質を制御する系統を標的としており、大うつ病性障害(MDD)に関係する炎症やシナプスの適応不全などは標的としていない。

 以前の研究から、ブドウ由来のポリフェノールがうつ病の症状の抑制に有効であるとはわかっていたが、その機序は解明されていなかった。

 今回の研究では、ストレス誘発性うつ病マウスモデルを用いた実験で、コンコード種のブドウジュース、種子エキス、トランスレスベラトロールの三つのブドウ由来ポリフェノール製品を組み合わせた、生物活性を持つ食物ポリフェノール製剤がうつ病に対する回復力を促進する上で有効であることがわかった。 

 具体的には、DHCAとMal-glucがそれぞれ炎症およびシナプス可塑性を調節することにより、うつ病のマウスモデルにおける回復力を促進できることを発見した。

 DHCAは、免疫応答を刺激するためにT細胞およびマクロファージが分泌する炎症性物質インターロイキンを減少させる。

 Mal-glucはRac1遺伝子のヒストンアセチル化を調節し、シナプス可塑性を担う遺伝子の発現に影響を及ぼす転写活性化因子を脳内で増加させる。

「われわれの研究は、DHCAとMal-glucの併用療法が、うつ病マウスモデルにおける全身性炎症反応および脳シナプスの可塑性を調節することで、ストレス誘発性うつ病様表現型に対する回復力を促進することを示した」
 と同大学神経科准教授で筆頭執筆者のJun Wang氏は述べている。

 さらに、共著者で同科教授のGiulio M. Pasinetti氏は「DHCAとMal-glucの併用療法で末梢炎症を抑制し、脳のシナプス可塑性を調節するわれわれの試みは、慢性的なストレス誘発性うつ病様表現型に対する回復力を最大限に引き出すための相乗的な効果がある。

 炎症に関係する細胞や分子経路を標的とするブドウ由来のこれらのポリフェノール化合物の発見は、うつ病の効果的な治療法の確立につながるだろう」と述べている。
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こたつでの居眠り、実は危険? [医学・医療・雑感小文]

 こたつで居眠りをすることに対する注意喚起の投稿が先日、SNS上で話題になりました。

 会社の仲間が亡くなったという投稿者は、その死因について、

「コタツで居眠り、脱水症状からの脳出血でした」と投稿。

「発見が遅れた」ことも一因だとした上で、

「コタツでの居眠りは最高に気持ちいいですが、皆様もご注意ください」と呼びかけています。

 これを受けてSNS上では、

「風邪を引くとはよく聞くけど、死の危険もあるなんて…」

「私の知人も昔こたつで亡くなっているので、この危険性がもっと認知されてほしい」

「コタツで寝落ち常習犯なので気をつけます」

 など、さまざまな声が上がっています。

 こたつには実際、こうした危険性が潜んでいるのでしょうか。

 医師の市原由美江さんに聞きました。

 血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞に…

 Q.こたつでの居眠りが死を招くメカニズムについて教えてください。

 市原さん「こたつで寝ると体温が上がり、発汗することによって脱水状態になります。

 脱水状態になると血液がドロドロとし、血栓ができやすくなり、血管が詰まることで脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる病気を発症します」

 Q.こたつを使用する際に気を付けるべきことは何でしょうか。

 市原さん「こたつは下半身だけ温まるため、知らないうちに汗をかき脱水を起こしてしまうことがあります。

 脱水予防のためにこまめな水分摂取を心がけましょう。

 また、こたつで寝てしまう状況を避けることが大切です。

 特に食後や帰宅後は眠気が増すため、こたつで横にならないように注意しましょう。

 どうしても寝てしまいそうな時は、あらかじめタイマーを利用し、こたつの電源が切れるようにしておくと安心です」

 Q.こたつ以外で、使用時に注意すべき家電製品などはありますか。

 市原さん「電気毛布や電気カーペットも注意が必要です。

 体全体が温まるため、寝ている時に使用すると体温調節ができなくなり、こたつと同様に脱水を招く恐れがあります。

 また、低温やけどを起こす可能性もあります。

 寝る直前に電源を切ったり、タイマー機能を使ったりして予防しましょう」

 =オトナンサー編集部2/12配信

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花粉症調査 [医学・医療・雑感小文]

花粉症がより軽症な世代は? 全国成人男女500人に調査

 昨今、各種調査で地域別の花粉症有病率が報告されている。

 一方、年齢層別に花粉症の重症度を明らかにする調査も実施されている。

 ロート製薬は花粉症であると実感している全国の成人男女(20~79歳)500人を対象として、2017年11月1~2日にインターネット調査を実施。

 20~60歳代の5つの年齢層別に花粉症の重症度を分析するとともに、花粉症であると実感している子供(0~16歳)を持つ母親500人にも調査を行い、有病率や副鼻腔炎の併発率を算出した。

 年齢層が高いほど軽症に

 成人男女を対象にした調査では、花粉症の症状を「軽症である」と回答した割合は60歳代以上で約61%と最も高く、以下50歳代が41%、40歳代が約39%の順であった。

 毎年の花粉症状について「年齢を重ねるにつれ楽になってきたと感じる」と答えた割合も、60歳代以上が約26%と最も高く、40歳代が約21%、50歳代が約18%と続いた。

 この結果について、大阪府済生会中津病院小児科免疫・アレルギーセンター(大阪乳児院院長)の末廣豊氏は「高齢になるほど免疫系が衰え、アレルギー感作が起こりにくくなる点に加えて、過去に積み重ねてきた受療効果が現れている点が理由として考えられる」と指摘した。

 加えて時代による環境や食生活の変化もこの結果に関与しているといい、

「若年層で軽症の割合が低い背景には、近年、過度に衛生的な環境により2歳ごろまでに細菌感染する機会が減ったことや、ファストフードの普及などにより果糖や脂質の摂取が過剰になったことがある」
 との見解を示した。

 なお、果糖・脂質の過剰摂取は起炎因子アラーミンを発生させ、その排除のためにアレルギー反応が生じるという。

 両親が未発症の子供、副鼻腔炎との併発には要注意

 母親を対象とした調査では「自身もしくは夫が花粉症である」という回答が約85%に達したが、
「自身も夫も花粉症ではない」との回答も約11%あり、花粉症であると実感している子供のおよそ1割は両親が未発症であった。

 さらに、母親に対する調査では、花粉症発症時における副鼻腔炎の併発に関する回答も集計した。

 その結果、 子供が、

「副鼻腔炎と診断された」(約36%)、

「副鼻腔炎の症状があると思う」(約20%)

 との回答が合わせて約56%に上った。

 これらの結果に対して、末廣氏は「子供の花粉症は、ボーッとしているだけに見えるなど、他人では判断しにくい症状を呈することがあるため、両親が花粉症でない場合は見逃しに注意を要する」
 と指摘した。

 さらに、花粉症に併発する副鼻腔炎については、

「慢性化すると抗アレルギー薬では奏効しにくいので、適切な治療薬を選択する必要がある」と述べた。

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果物、がんにも効く [医学・医療・雑感小文]

 果物ががん予防に効果があることは、ある程度明らかになっています。

 2007年に世界がん研究基金と米国がん研究協会が行った判定によると、口腔、咽頭、喉頭、食道、胃、肺のがんに対して、「果物はリスクを下げる可能性が大である」としています。

 同様に日本人のエビデンスに基づく評価でも、果物は野菜と同じように、食道がんのリスクを下げることは「ほぼ確実」、胃がんと肺がんも「可能性あり」との判定が下りています。

 こうした「果物とがん予防」の関連については、人を対象とした複数の疫学研究(コホート研究や患者対照研究)で、「予防的な関連」が示されており、やはり果物は、がん予防のために食べておくべき食材といえるでしょう。

 ではなぜ果物ががん予防に効果を発揮するのでしょう。

 色々な要因が考えられますが、何といっても大きいのは柿やイチゴ、柑橘類などに特に多く含まれるビタミンCの存在です。

 みかんなど柑橘系の果物に多く含まれるこの栄養成分は、「抗酸化ビタミン」の筆頭格。

 体内で発生する活性酸素やフリーラジカルといったがんを作り出す物質を攻撃して消し去ることを「抗酸化」といいますが、この「抗酸化作用」を持つビタミンの中でも、ビタミンCは代表的存在なのです。

 しかも、ビタミンCは単に酸化を防ぐだけではなく、免疫力を高める働きを併せ持っていることも知られており、総合的にがん予防に寄与する可能性が高いと言えそうです。

 中でも注目したいのが、ビタミンCが持つ「胃の粘膜の萎縮抑制作用」です。

 胃がん発生率の多い地域でわれわれが行った無作為比較試験によると、萎縮性胃炎の人を投与量(毎日50ミリグラムか500ミリグラム)でグループ分けしてビタミンCを摂取してもらったところ、ビタミンC摂取量の多いグループで胃粘膜の萎縮の進展が遅かった――という結果が得られました。

 特に、胃がんの温床ともいわれる「ピロリ菌」の保菌者の場合、ピロリ菌によって引き起こされる胃炎を抑えるために血中のビタミンCが消費されやすくなります。

 ピロリ菌を持っている人、あるいは胃炎の人は、より積極的に摂取する必要があるかもしれません。
 
 厚生労働省が2015年に出した「日本人の食事摂取基準」によると、1日当たりに推奨されるビタミンC摂取量は、成人で100ミリグラム、妊婦で110ミリグラム、授乳中の女性で145ミリグラムとされています。
 
 ちなみに「100ミリグラムのビタミンC」を摂取するには、みかんなら3~5個、柿なら1個程度が目安ですが、いろいろな野菜と果物から摂取することをお勧めします。

 さらに、がんとは別の話ですが、果物の摂取量が多い人ほど循環器疾患のリスクが低いという結果が出ています。

 がんだけではなく心臓病予防にも、果物は効果を発揮してくれそうです(果物に多く含まれるカリウムが血圧を下げる効果があることも関係していそうです)。

 ただ、そんな果物にも注意点があります。

 ビタミンCは鉄分の吸収を高める働きも持っており、鉄分は肝がんのリスク要因でもあるのです。

 したがって、慢性肝炎や肝硬変など、肝がんのリスクを持っている人はビタミンCの摂り過ぎは控えたほうがいいでしょう。
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ストレスの伝染 [医学・医療・雑感小文]

 他人の「ストレス」や「ネガティブな気持ち」は伝染するもの?

 他人がマイナスな感情を発していると嫌な気分になったり、また、そんな自分の状態から抜け出せなくなったりすることはありませんか?

 これは、どうして起こることなのでしょうか。

 考えられるのは以下のような心理状態です。

 共感性と過剰同調性

「他者の感情を理解し、他者の感情を共有すること」を「共感」といいます。

 また、他者に対して共感する能力が高いことを「共感性が高い」などと表現します。

 けれども、あまりにも他人の感情に引っ張られてしまい、自分までそこから抜け出せなくなってしまう場合は、単純に「共感性が高い」のではなく、「過剰同調性」が高い可能性があります。

 日本神経学会認定医の長沼睦雄氏は著書『敏感すぎる「自分」を好きになれる本』の中で、過剰同調性と共感性は「似て非なるもの、全く別物」とした上で、それぞれを次のように説明しています。

 共感性

・相手の気持ちや感情、考え方に「共鳴する」状態

・同じ周波数の音叉を2つ並べた状態で片方を鳴らすと、共鳴してもう一方の音叉が共鳴するように、あくまでも一つひとつは独立した存在である。

・一方が他人に同化して一体となることはない

 過剰同調性

・自分の中に相手が入り込んでしまう状態

・いったん相手が入り込むと、相手の考えや思いで自分の中がいっぱいになってしまう

 つまり、他人の感情に引っ張られるあまりに、そこから抜け出せない状態になるのは、過剰同調が起きていると考えられるのです。

 では、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか?

 なぜ過剰に同調してしまうのでしょうか?

 過剰同調性という現象が起こる理由として、長沼医師は自分と他人との境界線のなさ(あるいは薄さ)を挙げています。

 多くの人は、自分と他人の間には境界線があり、他人がマイナスな感情を持っている場合、他者の感情に共感はしつつも、「相手の中で起こっていること」と自分の気持ちとは切り離して考えることができます。

 これは、自分を他人から守るためのひとつの手段でもあります。

 ところが、過剰同調性が高い人の場合は、このような境界線がない、あるいはあったとしても薄いために、相手の感情が自分の中に入ってきてしまい、自分までマイナスな気持ちになってしまったり、相手のストレスをもらって自分まで落ち込んでしまうと考えられます。

 過剰同調性が高い人とは?:HSPの例

長沼医師は同著の中で、過剰同調性が高い人として「HSP(Highly Sensitive Person):ハイリー・センシティブ・パーソン」を挙げています。

 HSPとは生得的に「とても敏感な」気質を持っている人のことを指します。

 病気などではなく、あくまで気質であり、「どの社会にも15~20%の割合でHSPはいる」といわれています。

 HSPはその敏感な感性と直観力から、芸術家や科学者などで活躍している人にも多い一方、自分の神経質さに悩まされたり、生きづらさを感じている人もいるといわれています。

HSPの特徴のひとつとして、自分と他者との境界線がうまく作れず、過剰同調性が高いことが挙げられています。

 周囲の感情に敏感なため、他人の気持ちに大きく左右されてしまうのです。

 HSPが他人との境界線がうまく作れなくなる理由として、その繊細さから些細な言葉や態度に傷つきやすく、相手の気持ちを考えるあまりに自分の感情を表出することができないことから、トラウマを作りやすいこと、また、このようなトラウマから自己肯定感が低く、自己主張がうまくできないことなどが関係していると考えられています。

 他人からのストレスをもらわないようにするために

 過剰同調性が高い人の例としてHSPを挙げましたが、過剰同調性が高いからといって、すべての人がHSPというわけではなく、また、HSPのすべてが過剰同調性が高いわけでもありません。

 ただし、他人からのストレスをもらいやすい人は、自分と他者との境界線がない(あるいは薄い)という特徴を持っている可能性はありますから、今後、他者とコミュニケーションをとるときには、自分と相手とのココロの距離感を意識してみるとよいかもしれません。

 長沼医師は、自分と他人との境界線を作るためには、まずは自分と他人が違う人間であることをしっかり意識することが大切であると言います。

 また、過剰に同調してしまう背景には、「相手に認めてもらいたい、嫌われたくない」という心理も関係しているため、自分の主張を相手に伝え、時には断る勇気を持つことも、過剰同調性に振り回されないためには必要であるとしています。

 過剰同調性は、本人の気質と関係していることもあるため、すぐに変わることは難しいかもしれません。

 けれども、日ごろのコミュニケーションの中で自分と他人の違いを意識し続けることで、自分の意思や意見がはっきりとしてきて、簡単には他人のストレスに巻き込まれなくなることは十分に可能でしょう。

 伊坂 八重(メンタルヘルスライター)さんの記事を要約

 株式会社 とらうべ 社員。精神障害者の相談援助を行うための国家資格・精神保健福祉士取得。
 社会調査士の資格も保有しており、統計調査に関する記事も執筆

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管理栄養士、おやつを食べる [医学・医療・雑感小文]

 管理栄養士の9割が「おやつを食べる」 食べたら次の食事で調整

 管理栄養士の9割が「おやつを日常的に食べている」ことが、「ダイエットプラス」の調査で明らかになった。

 「ダイエットプラス」は、「正しく食べる」をコンセプトに管理栄養士がダイエットや健康管理をサポートするために運営している。

 「ダイエットプラス」に登録する管理栄養士110人に対して「管理栄養士のおやつの食べ方」についてのアンケートを実施した。

 それによると、「おやつを日常的に食べていますか?」の質問に対し、55.5%の管理栄養士が「毎日ではないが時々食べる」、40.9%の管理栄養士が「ほぼ毎日食べる」と回答。

 9割以上の管理栄養士がおやつ(間食)を食べていることが分かった。
 
 お勧めのおやつの1位は「ゼリー」と「フルーツ」で、ゼリーはゼロキロカロリーのものが良いという。

 おやつを食べるタイミングは「午後」がもっとも多く、67人(63.2%)だった。

 続いて多かったのは「夕食前後」で18人(17.0%)であり、もっとも少なかったのは「深夜」で4人(3.8%)だった。

 食べ過ぎたときの対処法は、「夕食を中心に、次の食事内容や量で調整する」という声が大半を占め、具体的には「野菜を多めにとる」「主食などの糖質や、脂質を抑える」という調整方法が多かった。

 ダイエット中にお勧めのおやつは、ゼリーとフルーツが同数で1位だった。

 ゼリーはこんにゃくゼリーやゼロキロカロリーのものや、寒天を勧める声が多く、フルーツはビタミンを摂取できるという理由が多かった。

 その他、ミネラルなどの栄養価が高いナッツや、噛み応えのある乾物類、タンパク質の摂取できるヨーグルトなどがランクインした。

 管理栄養士がおやつを食べすぎたときに、カロリーの帳尻合わせのためにやっていること

・ 次の食事で、炭水化物の量を減らし、かみごたえのある野菜海藻を多くとる。

 水分無糖のものをたくさん飲む。

・ 夕食時間が遅くなり食間が8時間以上空くような場合は、15時から夕方の時間帯で補食を摂るように心がけています。

 帳尻合わせというよりも、補食を摂ることで夕食時に空腹感があまりなく、軽めの夕食で済ますことができます。

・ 昼食、夕食の量を減らす。お菓子はどうしても糖質が中心になりがちなので、主食の量を減らしたりして調整します。

・ 夕食を鍋にするなど、野菜類とタンパク質、きのこ類や白滝などで調節。

・ カロリーよりも糖質をとったときに有酸素運動や筋トレをやります。

・ とにかく歩きます。その後の食事内容の脂質を抑えたりします。

・ おやつの食べ過ぎは殆どありませんが、もちろんストレッチはします。或いは食事の内容を加減します(炭水化物を減らす。海藻、きのこ類を使った副菜をプラスする)。

 =『Medical Tribune』2018年1月12日による

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肥満は伝染する? [医学・医療・雑感小文]

 太りすぎの友人が多いと、自分も太りすぎる可能性が高くなる。

 つまり、肥満は感染症と同じく、伝染する。

 本当なの?という人もいるだろう。

 でも、この話、今年のノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大のリチャード・セイラー教授が共著書「実践行動経済学」で紹介している立派な研究の一つなのだ。

 肥満の病原体があるわけではない。

 人は無意識に他人の行動をまねる性質があり、一緒に食事する人の食習慣に引きずられるからだという。

 では、なぜ、人間は他人の行動に同調してしまいがちなのか。

 行動経済学に詳しい大阪大の大竹文雄教授は、進化の過程で、生存に有利に働いたからではないかと語る。

 人類は集団で生活し、仲間たちと協力することで、生き延びてきたからだ。

 ダイエットをしようと思っていても、目の前のおやつをつい食べてしまう。

 利益を得る喜びより、失う恐怖の方が大きい。

 そんな特性も、我々の祖先が今を生き抜くことに力を注いだことで身についた、と考えれば分かりやすい。

 セイラー教授は、人間のこうした一見不合理な行動や心理を経済学と結びつけて理論化した。

 最大の成果が「ナッジ」という考え方だ。

 「ナッジ」は軽く肘でつつくという意味で、選択肢の文章や提示の順番を変えることなどで、人々の行動を良い方向へ誘導することを狙う。

 英国では、税金の滞納者に「ほとんどの納税者が期限内に納税を済ませている」と伝える手紙を送ったところ、納税率が上がった。

 人間の同調性に働きかけたわけだ。

 日本でも環境省が地球温暖化対策のため、ナッジを活用した実証事業を始めた。

 電気やガスの使用量を事業の対象世帯に通知する際に、似た家族構成の世帯の使用量を併せて伝えたり、カーテンで冷気を遮断すると年間1000円節約できるといった省エネアドバイスを添えたりする。
 米国などでは、同様のナッジによって、数%の省エネ効果が確認できたという。

 個人の選択や行動を法律でしばることなく、紙一枚の通知で省エネが進むのなら、費用対効果は極めて高い。

 環境省の担当者は「国の予算措置が終わっても、根付く仕組みにしたい」と語る。

 セイラー教授はナッジを使う前提として「政府が正当性を主張できない政策を選択してはならない」と強調する。

 それでも、為政者がナッジを都合よく使うのではないかという懸念は残る。

 人類が進化の過程で身につけた特性をナッジが巧妙に突くのだとすれば、なおさらだ。

 大竹教授は「ナッジの導入が進めば、会計検査院が政府予算の使い方を検査するように、規制のあり方をチェックする組織が必要になる」と言う。

 今後の重要な政策課題だと思う。

 鴨志田公男(毎日新聞 論説委員)=2017年12月28日東京朝刊による
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ナッツ1日28gで心血管疾患予防 [医学・医療・雑感小文]

 ナッツの心血管疾患予防効果に注目が集まっている

 2013年、スペインの研究チームは、地中海食による指導介入が脂質制限食による指導介入と比較して心血管疾患を30%減少させることを示した。

 この折、地中海食指導介入群の中にさらに2群が設定され、1群には地中海食を摂取しつつ1週間に1㍑のオリーブ油の使用が求められ、もう1群には1日30㌘のナッツの摂取が求められた。

 オリーブ油群、ナッツ群ともに脂質制限食群に比べ心血管疾患の発症を有意に抑制した。

 正直、私はどうあがいても1週間に1㍑のオリーブ油は使いこなせないが、1日30㌘のナッツであれば摂取できる。

 このときから、私はナッツ摂取に関心を持つようになったのだが、実は同じ2013年に早速ナッツ摂取と総死亡率との負の相関、翌2014年にはナッツ摂取と心血管疾患発症との負の相関が示された。

 この二つの観察研究は、いずれも米・ハーバード大学公衆衛生学栄養学部門が報告していたが、前者はNurses' Health StudyとHealth Professionals Follow-Up Studyという同大学が実施しているコホート研究の解析であり、後者はそれらも含めたコホート研究のメタ解析であった。

 今回、同大学が実施している三つのコホート研究の検討があらためて行われ、ナッツ摂取と心血管疾患の発症がやはり負の相関関係にあることが報告された。

 力強いタイトルのeditorial (J Am Coll Cardiol 2017;70:2533-2535)も含めてご紹介したい。

 研究のポイント1: 3コホートでナッツ摂取と心血管疾患の相関を検討

 本研究で解析されたコホート研究は以下の三つである。

・Nurses' Health Study(NHS:7万6,364人、女性、1980~2012年のデータ)

・Nurses' Health Study Ⅱ(NHSⅡ:9万2,946人、女性、1991~2013年のデータ)

・Health Professionals Follow-Up Study(HPFS:4万1,526人、男性、1986~2012年のデータ)

 これらはいずれも世界的に有名なコホート研究であり、これまでにも数多くの論文を出しているが、念のため、簡単にご紹介する。

 NHSは1976年に開始され、30~55歳の女性看護師12万1,700人を登録したコホート研究である。

 NHSⅡは1989年に設立され、25~42歳の女性看護師11万6,671人を登録したコホート研究である。

 HPFSは1986年に開始され、40~75歳の男性医療従事者5万1,529人を登録したコホート研究である。

 いずれも登録から2年ごとに生活習慣や健康状態についてのアンケートがなされている。

 本研究では、登録の時点で心血管疾患やがんの既往がある人、ナッツ摂取の状況についての情報を提供しなかった人、食事摂取記録の記載に漏れが多い人、エネルギー摂取が過少の人(男性<800kcal/日、女性<600kcal/日)、エネルギー摂取が過剰の人(男性>4,200kcal/日、女性>3,500kcal/日)を除外し、NHSの7万6,364人、NHSⅡの9万2,946人、HPFSの4万1,526人を解析対象とした。

 食習慣アンケートにおけるナッツ摂取についての質問は28gを1サービングと定義し、以下の中から選択することになっていた。

 サービング=食べ物や飲み物の平均化した単位。例、パン1枚、ナッツ28㌘は1サービング。

 1.ほとんど摂取しない

 2.月に1~3サービング

 3.週に1サービング

 4.週に2~4サービング

 5.週に5~6サービング

 6.日に1サービング

 7.日に2~3サービング

 8.日に4~6サービング

 9.日に7サービング以上

 また1998年以降には、それまでの総ナッツ摂取量に変えて、クルミ、ピーナツ、ピーナツバター、その他のナッツの摂取量を調査することとし、それらの合算量を総ナッツ摂取量とした。

 実際の解析においては、暦年のナッツ摂取量を基に、以下の5群にまとめて解析した。

 第一群:ほとんど摂取しない(0.00サービング/日)

 第二群:週に1サービング未満(0.01~0.09サービング/日)

 第三群:週に1サービング(0.10~0.19サービング/日)

 第四群:週に2~4サービング(0.20~0.59サービング/日)
 
 第五群:週に5サービング以上(0.60サービング/日以上)

 心血管疾患の定義として、主要アウトカムには心筋梗塞、脳卒中、心血管死の複合エンドポイントをおいた。

 また、複合エンドポイントのそれぞれの構成要素〔致死性・非致死性心筋梗塞、致死性・非致死性脳卒中(虚血性、出血性)〕を二次エンドポイントとした。これらのエンドポイントがアンケ―ト上で回答された場合に、本人(本人が亡くなった場合には家族)にカルテ開示の承諾を求め、エンドポイントが生じた月とエンドポイントの診断内容を確認した。

 研究のポイント2:ナッツ摂取量と心血管疾患の発症に負の相関

 NHSで28.7年、NHSⅡで21.5年、HPFSで22.5年(計506万3,439人・年)の平均追跡期間中に、8,390人の心筋梗塞、5,910人の脳卒中、計1万4,136人の心血管疾患の発症があった。

 そこで、主要アウトカムの発症リスクを各群で見てみると、ナッツ摂取が多い方が心血管疾患の発症リスクが少なかった。

 これは年齢で調整しても、多変量(年齢、人種、BMI、身体活動量、エネルギー摂取量、喫煙状況、ビタミン剤内服の有無、アスピリン使用の有無、家族歴、既往歴、エネルギー摂取量、閉経状況、飲酒、野菜摂取、肉摂取)で調整しても同様であった。

 こうしたナッツ摂取量と心血管疾患との負の相関は、一つひとつの心血管イベントについて検討した場合、心筋梗塞に対しては認められたが、脳卒中に対しては認められなかった。

 ナッツの種類による相違を検討したところ、心筋梗塞に対してはいずれのナッツも発症リスクの減少につながっており、脳卒中に対しては特にクルミが(3コホートの合計ではピーナツも)発症リスクの減少につながっていた。

 今回の結果を別な言葉で表現すると、「ナッツを28㌘食べるごとに心血管疾患が全体として6%ずつ減少し、心筋梗塞としては13%ずつ減少する」ということになるらしい。

 私の考察:早速今日の夜食にナッツを食べよう
 
 今回のデータ解析結果からは、なんとナッツを1サービング(28㌘)摂取するごとに13%もの心筋梗塞リスクの減少が得られるという。

 もちろん、これはあくまでも観察研究から得られた解析結果にすぎない。

 栄養学では、観察研究のデータと介入試験のデータに乖離が生じることがあり、観察研究のデータだけをうのみにして因果関係を推し量ることはできない。

 しかし、PREDIMED試験で既に介入試験の結果と一致しているだけに、因果関係はあるのではなかろうか。

 1サービングで13%もの心筋梗塞リスクの減少が得られるというのは大げさな気もするが、負の関連があるのは間違いように思う。

 この論文に対してJ Am Coll Caridol誌は、PREDIMED試験のメンバーでもある、スペイン・バルセロナの肥満栄養病態生理研究所のEmilio Ros氏にeditorial commentを委ね、

「ナッツを食べよ!されば生きながらえん!!(Eat Nuts, Live Longer)」という題名の論文を掲載している。

 Ros氏も既存のデータとの一致から、ナッツ摂取による心血管疾患保護への因果関係が強く示唆されるとし、αリノレン酸(植物性ω3多価不飽和脂肪酸。特にクルミに多いとされる)が特に良い効果をもたらし、故にクルミは脳卒中に対しても保護的に働くのではないかとしている。

 また、クルミと同様、ピーナツも脳卒中を含めて保護的であることにも注目しつつ、ピーナツバターではそうした作用がないことから、「おそらく、塩分や糖質が添加されるためにナッツのメリットが消失してしまっているのであろう」としている。

 Ros氏の結論は、"ナッツは天然の健康カプセルと見なせるかもしれない"である。

 1週間に1㍑のオリーブ油の摂取は難しい私ではあるが、1日に28㌘のナッツなら可能だ。

 早速今日の夜食にナッツを食べようと思う。

 =山田 悟 北里大学北里研究所病院糖尿病センター長


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花粉症&インペアード [医学・医療・雑感小文]

 インペアード

 ことしもまた、涙と鼻水の季節が巡ってきた。

 NPO花粉情報協会の予測では、この春のスギ花粉の飛散開始は例年よりやや早い。

 2月上旬から飛び始めると、中学の受験日程と重なる。

 寒さと風邪に加えて花粉の心配までしなければならないとは、気がもめる。

「受験の場でベストコンディションを発揮するためには、早めの花粉対策が重要です。

 しかし、花粉症の治療薬として用いられる抗ヒスタミン薬は、種類によっては薬剤が脳に移行し、脳の活動性を抑える<インペアード・パフォーマンス(気づきにくい能力ダウン)>と呼ばれる集中力や判断力、作業能率の低下をきたしてしまうことがあります。

 眠気は本人が自覚できる状態ですが、インペアード・パフォーマンスは、本人が無自覚なままにパフォーマンスが低下してしまう点が問題です」

 とインペアード・パフォーマンス・ゼロプロジェクトの代表、谷内一彦・東北大学大学院教授(機能薬理学)は注意を促している。

 インペアードとは「正常に機能しない」という意味だ。

 ヒスタミン

 花粉症の人の体に花粉(抗原)が入ると、体内の抗体が反応し、肥満細胞からヒスタミンその他の物質が出てきて、鼻水を分泌する神経やくしゃみを起こす神経を刺激し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが起こる。花粉が目に入ると結膜が反応してかゆみが生じる。

 こうしたアレルギー症状を改善する代表的な薬が、ヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬だ。

 抗ヒスタミン薬には第一世代と第二世代がある。

 第一世代の薬は中枢神経系に作用して強い眠気が起こる。

 この副作用を利用したのが、市販の睡眠改善薬(ドリエル)だ。

 第二世代の抗ヒスタミン薬では眠気はほとんど起こらない。

 眠くなる花粉症の薬はもはや時代遅れといってもいい。

 ところが、ヒスタミンには脳の働きを活発にする作用もあるので、抗ヒスタミン薬が脳内に移行すると脳の働きを低下させる。

 集中力や判断力、作業能率が低下する「インペアード・パフォーマンス(気づきにくい能力ダウン)」をきたしてしまう。

 が、それが起こらない薬もある。医師に聞いてみよう。

 第二世代の抗ヒスタミン薬

 いま、10代の花粉症有病率は31・4%。児童・生徒の3人に1人は花粉症をもっている。

 受験シーズンは花粉症の真っ盛りと重なる。

 花粉症の症状を抑える第二世代の抗ヒスタミン薬では、眠気はほとんど起こらない。

 だが薬によっては、知らず知らずのうちに集中力や判断力、作業能率が低下する「インペアード・パフォーマンス(気づきにくい能力ダウン)」が起こる。

「抗ヒスタミン薬によるインペアード・パフォーマンスで、受験に影響を及ぼすことのないよう、花粉症の症状を抑えながらも、脳に移行しにくい抗ヒスタミン薬を選択することが大切です。

 また、早めの服用は本格飛散期の症状を軽くします。

 医療機関で医師または薬剤師に相談してください」と、東京逓信病院薬剤部の大谷道輝さんはアドバイスしている。


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