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花粉症調査 [医学・医療・雑感小文]

花粉症がより軽症な世代は? 全国成人男女500人に調査

 昨今、各種調査で地域別の花粉症有病率が報告されている。

 一方、年齢層別に花粉症の重症度を明らかにする調査も実施されている。

 ロート製薬は花粉症であると実感している全国の成人男女(20~79歳)500人を対象として、2017年11月1~2日にインターネット調査を実施。

 20~60歳代の5つの年齢層別に花粉症の重症度を分析するとともに、花粉症であると実感している子供(0~16歳)を持つ母親500人にも調査を行い、有病率や副鼻腔炎の併発率を算出した。

 年齢層が高いほど軽症に

 成人男女を対象にした調査では、花粉症の症状を「軽症である」と回答した割合は60歳代以上で約61%と最も高く、以下50歳代が41%、40歳代が約39%の順であった。

 毎年の花粉症状について「年齢を重ねるにつれ楽になってきたと感じる」と答えた割合も、60歳代以上が約26%と最も高く、40歳代が約21%、50歳代が約18%と続いた。

 この結果について、大阪府済生会中津病院小児科免疫・アレルギーセンター(大阪乳児院院長)の末廣豊氏は「高齢になるほど免疫系が衰え、アレルギー感作が起こりにくくなる点に加えて、過去に積み重ねてきた受療効果が現れている点が理由として考えられる」と指摘した。

 加えて時代による環境や食生活の変化もこの結果に関与しているといい、

「若年層で軽症の割合が低い背景には、近年、過度に衛生的な環境により2歳ごろまでに細菌感染する機会が減ったことや、ファストフードの普及などにより果糖や脂質の摂取が過剰になったことがある」
 との見解を示した。

 なお、果糖・脂質の過剰摂取は起炎因子アラーミンを発生させ、その排除のためにアレルギー反応が生じるという。

 両親が未発症の子供、副鼻腔炎との併発には要注意

 母親を対象とした調査では「自身もしくは夫が花粉症である」という回答が約85%に達したが、
「自身も夫も花粉症ではない」との回答も約11%あり、花粉症であると実感している子供のおよそ1割は両親が未発症であった。

 さらに、母親に対する調査では、花粉症発症時における副鼻腔炎の併発に関する回答も集計した。

 その結果、 子供が、

「副鼻腔炎と診断された」(約36%)、

「副鼻腔炎の症状があると思う」(約20%)

 との回答が合わせて約56%に上った。

 これらの結果に対して、末廣氏は「子供の花粉症は、ボーッとしているだけに見えるなど、他人では判断しにくい症状を呈することがあるため、両親が花粉症でない場合は見逃しに注意を要する」
 と指摘した。

 さらに、花粉症に併発する副鼻腔炎については、

「慢性化すると抗アレルギー薬では奏効しにくいので、適切な治療薬を選択する必要がある」と述べた。

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