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カライモの思い出 [雑感小文]

 戦後1、2年間のひどい窮乏の時代に、故郷屋久島の村・永田では「餓死らってる」というジョークが流行した。
 
 顔色のわるい少年や元気のなさそうな青年を見ると、

「お、汝(わー)如何(がし)たこっかい。餓死らって」とからかったのだ。

 当時、内地の都市でみられたような餓死者が、わが村に実際に出たわけではなかった。

 だれか、世情に敏なる男が吐いた毒舌ふうの冗談が、受けて広まったのだろう。

 そのころの夏の宵──。

 家に帰ると、丸いちゃぶ台の真ん中に小皿が載っていて、皿の中にはカライモ(サツマイモ)が2本置かれてあった。

 それがその夜、私のために残されていた夕食の全部だった。

 私はそのとき14歳の中学生で、前年の冬、母が死んでいなくなった家には、小学生の妹が3人、学齢前の弟が1人。

 田舎寺(浄土真宗本願寺派の末寺)の住職だった父は、世渡りのからきし下手な男だった。

 それにしても、カライモ2本きりというのは、当時としても最低の晩めしには違いなかった。

 最低の晩めしを当てがわれて、食い意地の突っ張った、餓死らった少年は、口をとがらせて文句の一つも言っただろうか。

 言わなかった。

 私だって、それくらいの心は、もっていた。

 ――というところで、カライモすなわちサツマイモの話。

 サツマイモは、仮にそれだけしか食べなくても、大した栄養不足は起こさない「完全食品」だと、栄養学の専門家は言っている。

 サツマイモの成分的特徴は、水分が多いこと(66.1%)と、でんぷん質に偏りすぎて(31.5%)、たんぱく質(1.2%)と脂肪(0.2%)はごく少ないことだ。

 だが、そのたんぱく質のアミノ酸組成がかなりすぐれているのが、サツマイモの特徴の一つだ。

 アミノ酸価とは、食品のたんぱく質の中に8種類の必須アミノ酸が、どれだけバランスよく揃っているかを示す指数だが、サツマイモのアミノ酸価は82。

 白米の62、押し麦53、食パン35、大豆69、豆腐62......などと比べると、そのスグレものぶりがわかる。

 ビタミンCの含量が100グラム中29ミリグラムと、けっこう多いこともサツマイモの特徴だ。

 野菜類にはビタミンCが多いが、たとえばキャベツ(100グラム中41ミリグラム)やハクサイ(同19ミリグラム)、サラダ菜(同14ミリグラム)などを100グラムも食べようとすれば相当なかさになる。

 サツマイモの100グラムはせいぜい1個だから、なんでもなく食べられる。

 ビタミンB1やカロチンの含量も多いし、食物繊維はジャガイモの2倍もある。

 サツマイモが「快便食品」といわれるゆえんだ。

 だから大腸がんの予防食としてもすぐれている。

 カルシウムも結構多く、ジャガイモの6倍以上、血圧を下げるミネラル、カリウムも豊富だ。

 さらにもう一つ、サツマイモの特徴は、カロリーが低い(米や麦の半分以下)ということだ。

 イモ腹がすぐへったのは、そのせいだったわけだが、ダイエット志向の現代ではそれはかえってうれしいメリットであるだろう。

 じつに低カロリー・高ビタミンのヘルシー食品、これがサツマイモである。
 
 そして......私におけるサツマイモは、心のなかの古い静かな絵のようなものでもある。

 遠い夏の日の夜の、裸電球の黄色い光に照らされた......。
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大腿裏症候群は後ろ歩きで防げる [医学・医療・雑感小文]

 プロ野球開幕で思い出した。

 長嶋巨人軍時代のある年、開幕早々、主力投手陣の斎藤、槙原がそろって「大腿裏症候群」のために戦列を離れたのがひびき、終始、下位を低迷するということがあった。

 大腿裏症候群とは、その名のとおり太ももの裏に生じたいろいろな病的変化。

 最も多いのは、ハムストリングス(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋など)の肉ばなれなど、筋肉をいためる例のようだ。

 これを防ぐには「後ろ歩き」がよいと、運動生理学の専門家が言っている。

 後ろ向きに歩くと、ふだんは使わない足の筋肉を使うことになる。

 特に太ももの裏の大腿二頭筋、ふくらはぎの腓腹筋、その下の平目筋、アキレス腱が使われる。

 やってみるとわかるが、後ろ歩きを始めると、太ももの裏に軽い痛みが生じ、筋肉が張ってくる。

 前歩きに戻ると、体がすっと浮くように感じる。

 最初はそう長くはできない。

 しかし、慣れてくると、そうした痛みや張りは感じなくなる。

 後ろ歩きは、大腿裏症候群のみならず変形性膝関節症を防ぎ・治すのにも役立つ。

 大腿の筋肉が強くなるとひざの安定性が増すからだ。

 後ろ歩きは、前歩きよりもずっと運動量が大きい。

 すぐ体が温まる。つまりそれだけ血行がよくなっているわけだ。

 血行がよくなり、足腰が鍛えられるのだから腰痛などにも効果的だと思う。

 はばかりながらかく申す拙者、後ろ歩きの達人でござって(なぜか、急にサムライ言葉になったが)、30年来、毎日小1時間のウォーキングの途中500メートル以上、後ろ歩きをやっとり申す。

 おかげでこの年(85歳)になるまでひざ痛、腰痛を知らない。

 変形性膝関節症患者の典型とされる、ひどいガニ股なのだが。

 老年のひざ痛や腰痛を防ぎたかったら、あなたも、ぜひ、足腰の達者なうちから後ろ歩きを──!

 ただ、最初のうちは足にかかる力のバランスを崩しやすい。

 ふらついて足首をくじいたりする恐れがある。

 慣れるまでは静かに少しずつやることだ。

 この点、くれぐれもご注意ください。

 健康のための運動でケガをしてはなんにもならない。

 場所の選択も大切。見えない後ろへ向かって歩くのだから危険防止にはじゅうぶんな注意が必要だ。

 ①自動車の走っていない所。
 ②人とぶつかる恐れのない所。
 ③平坦でデコボコしてない所。
 ④石ころなどがない所。
 ⑤真っ直ぐな道。──がよい。

 学校の運動場、公園の遊歩道、(それほど自転車が走ってないときの)サイクリング道路などは、格好の後ろ歩きの場といえる。

 さらにもってこいの場所はプールだ。

 水の抵抗が加わる分、運動量が増す。

 体を軽く左右にひねりながら後ろへ歩くと腰痛、ひざ痛、太もも痛を防ぎ・治す効果抜群と、専門家はいう。

 陸上でも、この「後ろひねり歩き」を混ぜながらやるといいようだ。

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晩年の幸福 [雑感小文]

 昔―私などが田舎の子供だった時代―は、老人はだれからも敬愛されていた。

 いわば一年中が敬老の日だった。

 爺さん、婆さん、長生きしやれ、米も安なろ、世もよかろ。

 こんな里謡が耳の底に残っている。

 貧しい村ではあったが、日々の暮らしのなかに人の心の通い合いがあったと思う。

 今は、米は求めやすくなったが、世はあまりよくなったとは思えない。

 老人の一員として現状を観じるに、9月のある1日以外の364日は「軽老の日」ではないかと思われる。

 今は一般に年をとることは「老化」で、能力の減退とされる。

 いわゆるエイジズム(高齢者差別)もそんな考えから生まれるのだろう。

 セクハラの類語のようなシルハラというのもあるらしい。

 シルバー・ハラスメントの略だ。

 昔は、老人の知恵が、若い者の生活に役立つことが多かった。

 おじいさんは故事来歴の生き字引だったし、おばあちゃんの体験は家事や子育てに活用された。
 老人は先導者だった。

 だから尊敬された。

 昔の人のほうが晩年は幸福だったか?
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活力年齢 [医学・医療・雑感小文]

 高齢者の3人に2人が病院で処方された薬をのんでいる。

 いちばん多いのは高血圧の薬で3人に1人、コレステロールを下げる薬が5人に1人、睡眠薬が10人に1人、胃の薬、糖尿病の薬、骨粗しょう症の薬、前立腺の薬もけっこう多い。

 半面、病院通いとは無縁の高齢者も3人に1人はいる。

 わが身辺の小世界にも、そんな健康人間が何人も見つかる。

 実年齢よりも活力年齢(バイタルエイジ)がぐんと若い人たちだ。

 活力年齢とは、動脈硬化危険因子(血圧、コレステロール値、血液サラサラ度、内臓脂肪)と、体力諸要素(骨密度、関節可動域、筋力、平衡性、持久力─ひらたく言えば、骨がしっかりしていて、手足がよく動き、力が強く、体がふらつかず、長続きする)の水準を統合して求める指標。

 要するに「体の若さ」度だ。

 活力年齢を若くする必須条件は、まずメタボ脱出。

 それには、「一に食事(適正食)、二、三がなくて、四にしっかり運動、禁煙。五に医療(薬)です」と、田中喜代次・筑波大大学院教授(スポーツ医学)は話した。

 田中 喜代次 筑波大学 体育系 教授 担当 体育専門学群 研究 健康度指標(活力年齢)の評価、肥満者の減量支援、高齢者の健幸華齢支援
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誤嚥と誤飲 [医学・医療・雑感小文]

 幼児が、硬貨やたばこなど食べてはいけない物を口に入れて、飲み込んでしまう「誤飲」に対して、食べ物や飲み物が気道のほうへ入ってしまうことを「誤嚥」(ごえん)という。

 つまり危険な物が消化器に入るのが誤飲で、食べた物が呼吸器に入るのが誤嚥だ。

 新聞用語では「嚥下(えんか、えんげ)」を「のみ込む、のみ下ろす」と書き換えるのが普通なので、誤飲と誤嚥が混同されることがある。

 お年寄りや脳卒中の後遺症のある人などは、誤嚥しやすい。

 それがもとで肺炎を起こすことが多い。「誤嚥性肺炎」だ。

 誤嚥の起こり方は、三つに分類される。

 1 食事のさいにむせて、飲食物が気管のほうへ入ってしまう。

 このとき、口の中に病原菌があると。それも一緒に入っていき、そのために肺炎が起こる。

 2 胃液が逆流し、気管から肺に入る。胃酸は強い塩酸だから肺に炎症をつくる。

 3 眠っている間など無意識のうちに、口の中やのどの辺りの病原菌を肺に吸引してしまう。

 サイレント・アスピレーション(吸引)と呼ばれ、お年寄りの誤嚥性肺炎では最も重要視されている。

 誤嚥を防ぐには、食物は少しずつゆっくり食べる。

 病気の人も上体を起こして食べ、食後は歯を磨き、うがいをし、できれば2時間ほどは座っている。
 
 寝たきりのお年寄りにそのような介助をしたところ、肺炎の発症率がぐんと減ったという報告がある。

 誤嚥性肺炎は、元気な人もかかる肺炎だから、毎食後、就寝前の歯磨きで口の中をきれいにし、胃からの逆流を防ぐにはやや高めの枕がよいようだ。

 幼児の誤飲

 カメラやゲーム機などのボタン型電池を幼児が誤って飲み込む事故は、とても多い。

「赤ちゃんは、ピカピカして丸いものが大好き。赤ちゃんの手の届くところにそうした電池を置かない。誤って飲んでしまったら、すぐ水を飲ませ、病院へ」と、救急の専門医。

 小さな子どもは、大人が思いもよらない物を口に入れる。

 硬貨、部品類、たばこなど家のなかには危険物がいっぱい!

 もしものときの対応は?

 ●硬貨や小さな部品類=たいてい便と一緒に出てくる。

 ●たばこ=舌の付け根を押して吐かせる。

 ニコチンの吸収を早めるので、水や牛乳を飲ませてはいけない。

 ニコチンは24時間で体の外へ出る。

 1日たっても異常がなければ心配ない。

 ●大部分の薬=水や牛乳を飲ませて吐かせる。(のどの奥の舌の部分を押して刺激する)

 ●トイレ用洗剤、漂白剤など=牛乳か卵白を飲ませ、吐かせない。(吐くと食道の粘膜を再び傷つける)

 ●ガソリン、灯油、ベンジン、マニキュア除光液などの揮発性物質=何も飲ませず、吐かせない。(吐いたものが気管に入り肺炎になる)

 ●ナフタリン、防虫剤=牛乳は飲ませない。吐かせる。

 このほか、意識障害がある。けいれんしている。唾液や吐いた物に血がまじる。とがった物を飲んだときも、吐かせない。

 病院に行くときは、飲んだ物の容器や説明書などを忘れずに持参する。

 急な相談は、日本中毒情報センターの「中毒110番」へ。

 ■大阪中毒110番(365日 24時間対応) 072-727-2499

 ■つくば中毒110番(365日 9時~21時対応) 029-852-9999

 ■タバコ専用電話(テープによる一般市民向け情報提供。365日・24時間対応) 072-726-9922
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何を、どう、いつ食べる?  [医学・医療・雑感小文]

マインドフル・イーティング

ゆっくり、食事に意識を集中して食べることで、より健康になるという「マインドフル・イーティング」が話題になっている。

医療系メディアBMJ Openの新しい研究によると、ゆっくり食べる人は、食べるのが速い人に比べて太りにくいことがわかった。

また食べるのを遅くすることで、体重が減りやすくなるという。

研究者たちは、糖尿病患者6万人のデータを6年間にわたって調べた。

どれくらい速く食べるか、アルコール消費の有無、睡眠パターン、睡眠の2時間前までに夕食を食べるかどうか、夕食のあとに軽食をとるかどうか、朝食をとるかどうかといった生活習慣について、被験者たちに尋ねた。

肥満になりやすいかどうかは、あらゆる食習慣とかかわっている。

そのなかでも、食べるスピードは大きな影響をもつ。

たとえば普通のスピードで食べる人は、食べるのが速い人に比べて29%肥満になりにくく、ゆっくり食べる人は42%肥満になりにくい。

食べるのを遅くした人は、体重が減りやすくなることがわかった。

研究は、自然の食習慣と時間経過による変化をとらえた「観察研究」だ。

「速く食べる人は体重が増えやすい」というほかの研究結果とマッチするという。

これは単に食べる総量の話ではなく、満腹ホルモンの反応に関係するものだ。

ある研究によれば、アイスクリームをゆっくり食べるように言われた人は、速く食べるように言われた人に比べて消化管ホルモンがより多く分泌し、満腹を感じやすかったという。

「いつ食べるか」は「何を食べるか」と同じくらい重要であると繰り返し示されている。

深夜にものを食べる人は、眠る前の数時間に食べない人に比べて、メタボリックシンドロームや体重増加のリスクが大きいことが知られている。

朝食を食べるのが健康にいいかどうかは常に議論されてきた問題だが、今回の研究では朝食を食べたほうがいいとされている。

「朝食を抜くことで、体重が増えたり肥満になりやすくなったりするほか、それはメタボリックシンドロームのリスク要因にもなります」と論文の著者は書いている。

「私たちの研究結果によれば、朝食を欠かさずにとることで肥満になりにくくなります。これは過去の研究結果を支持するものです」

今回の研究が示すこととは、私たちがすでに知っていることが間違っていなかったということである。

ゆっくり、マインドフルに食べること、しかるべき(できれば早めの)時間に食べること、そして朝食をとることは、長期的に見れば健康になることを助ける習慣なのだ。

何を食べるかは、もちろん重要だ。

しかし、どう食べるか──食べ物に対する姿勢と行動──も同じくらい重要なのだ。
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1日3食は必要ナシ? [医学・医療・雑感小文]

老けない身体を作る「食べ方」

人間(のみならず、生きものすべて)、食わなきゃ生きていられない。

だが、1日3度も食べることはない。

食べ方を見直そうと、「週刊女性PRIME / 2018年3月17日」が、提唱している。

以下、その全文。

和食離れが進む日本、老けない身体は食生活の見直しから!

「間違った情報に洗脳されている人が実に多い。

正しい食事の法則を知ることこそ若さと健康を維持する秘訣」と語るのは、細胞から元気になるための「細胞環境デザイン学」を独自に提唱する杏林予防医学研究所所長・山田豊文先生。

「肉や卵、乳製品などの高脂肪高タンパク食が推奨され、主食は白米や小麦粉など精製されたものばかり。

日常的に添加物たっぷりの加工品を食べる。

そんな食習慣が肥満や生活習慣病の増加に直結しているんです。

老けない身体作りを目指すなら、まず今の食生活の間違いに気づくことが重要です」

まずは今の自分の身体の状態を知ることから。思い当たる生活習慣にチェックを。

【体内年齢がわかるチェックリスト】

□1日3食以上、食べる
□おやつは欠かせない
□牛乳をよく飲む
□ファストフードをよく食べる
□外食が多い
□揚げ物など油っこい食べ物が好き
□朝食はパンとマーガリンが定番メニュー
□早食いであまりかまない
□パスタやラーメンなど麺類が好き
□甘いお菓子に目がない
□満腹になるまで食べてしまう
□毎日お肉を食べる
□清涼飲料水をよく飲む
□白いご飯やパンをたくさん食べる
□オリーブオイルはどれだけとっても太らないと思う
□生野菜をあまり食べない
□体調が悪いときは食欲がなくても食べるようにしている
□糖質制限をしている、またはしたことがある
□コレステロールは身体に悪いと思う
□健康のために塩分を控えている
□夜更かしして朝遅く起きるサイクルになりがち
□食べ物の好き嫌いが多く偏食
□体調を崩したらすぐに薬を飲む
□週3日以上お酒を飲む
□タバコを吸う
【診断】
0~5個:体内年齢30歳。身体を老けさせない、質のいい食生活を送れています。細胞に働く食べ方を続けて、若々しい身体をキープしていきましょう。

6~10個:体内年齢40歳。おおむね良好な食生活です。ときどき身体に悪いものを口にしているものの、それをカバーできる生活が身についているといえます。

11~15個:体内年齢50歳。よい習慣と悪い習慣が半々の状態。暴飲暴食を続けると、年齢とともに体内老化が進行します。意識して食生活を切り替えましょう。
16~20個:体内年齢60歳。ついつい甘いものや手軽な加工食品に手がのびがち。このままでは体内老化は加速するばかり。注意報発令中と肝に銘じましょう。

21~25個:体内年齢70歳。すでに身体が悲鳴をあげています。今の食生活では寿命を縮める危険度大。一刻も早く食生活を改め身体をレスキューすることが必要。

これが穀菜食の基本ルール

病気や不調を遠ざける食べ方の基本は、玄米を中心とした穀物+たっぷりの野菜からなる「穀菜食」。

これを実践するだけで、老化スピードは遅くなり若々しい心と身体を保てます。

■玄米ご飯+具だくさんのみそ汁が基本
●玄米ご飯
ミネラルや食物繊維など身体に必要な栄養が凝縮。毎日の主食を玄米に替えるだけで食事の質を上げられる。

●みそ汁
発酵食品のみそと旬の野菜で栄養の濃い一品に。また、大豆が原料のみそは大事なタンパク源であり、ミネラルも豊富。

●野菜&いも類
緑黄色・淡色・いも類多種類を食べよう。野菜は植物性の健康成分ファイトケミカルの宝庫。旬の新鮮な野菜を選んでとりたい。里いもやさつまいもなどのいも類には食物繊維が豊富で腸だけでなく全身の健康に役立つ。

●きのこ類
食物繊維やビタミンを多く含み、免疫力アップにも貢献してくれる。ほどよい食感があるため、よくかんで食べるにもつながる。

●果実類
ビタミンをはじめとする豊富な栄養を含む旬の果物。なるべく皮ごと食べるようにすると、よりたくさんの栄養を補給できる。

●海藻類
海藻類は、現代人が不足しがちなミネラルの宝庫。わかめや昆布、のりなど日本の食卓では欠かせない食材といえる。

●種実類
クルミなどの種実類には、ビタミン、ミネラルのほかオメガ3脂肪酸や食物繊維も豊富。料理やおやつに活用して。

●良質な油
体内で作ることができないオメガ3脂肪酸は意識して摂取を。その代表的な摂取源が、亜麻仁油や天然の小型の青魚。

●豆類
重要なタンパク源であり、マグネシウムや鉄、亜鉛などミネラルも豊富。納豆などの大豆発酵食品も積極的にとりたい。

食べ方のポイントは「小食」と「よくかむ」

何を食べるかと同時に大切なのが、どう食べるか。余分なものをため込まないために、二つのルールを心得て。

 一つめは、小食を習慣づけること。

現代人は高タンパク高脂肪食を好む傾向があるほか、常に過食の状態。食事量や回数を減らし、空腹の時間を増やすだけで消化への負担が減り、細胞が元気に働き始めます。まずは間食をやめるなど、できることから始め、最終的には1日2食が理想です。

《空腹でアップする五つの力》
(1)体内の有害物質を排出する力がアップ
(2)酵素の節約により体内の治癒力がアップ
(3)内臓を休ませることで機能がアップ
(4)睡眠の質や集中力がアップ
(5)血液サラサラ効果がアップ

 二つめは、よくかんで食べること。

咀嚼によって分泌される唾液は、食物の消化や栄養の吸収をスムーズにするほか、よくかむことで満腹中枢が刺激されるなど、さまざまなメリットがあります。

《唾液の五つの働き》
(1)消化酵素が含まれており消化を助ける
(2)口内の滑りをよくして飲み込みやすくする
(3)食べ物の栄養の吸収をスムーズにする
(4)口の中を殺菌し、免疫が高まる
(5)粘膜を保護して口腔内を保湿する

身体をレスキューする食べ方&食材

ふだん食事に気を配っていても、つい誘惑に負けてしまうことも。
暴飲暴食は老化の元凶です。

ここからは、食べすぎ飲みすぎたときに実践したい、レスキュー法をご紹介します。

■「小食・断食」で暴飲暴食をリセット

身体の老けに直結する生活習慣病のほとんどは、乱れた食習慣、特に過食が原因。

身体をリセットして若返りを目指すなら、食事の質だけでなく、量や回数も意識することが必要です。

とはいえ、これまで1日3食だった人が、いきなり1食抜くのは大変。

そこで、まずは間食をやめる、夕食を軽めにすることから少しずつ食事量を減らしてみましょう。

1食減らす場合も、夜は仕事の付き合いや家族との団らんで難しい場合は、朝と昼のどちらかをカットしてもOK。

自分の生活ペースやできる範囲を調整しつつも、食事を減らすというレスキュー法は、意識して日常生活に取り入れていきましょう。

手軽な方法として編集部が提案するのは「半日プチリセットプログラム」。

2日間の食事のうち、1日目の夜と2日目の朝を手作りジュースに置き換えます。

手作りジュースの例:いちご100gとレモン1/2個をジューサーにかけて、無調整豆乳80mlを混ぜ合わせる。

■お酒・ジャンクフード好きな人はこの食材で「肝臓の解毒力」をアップ

アルコール、添加物、有害金属といった体内に取り込まれる毒素を処理するのが肝臓。

この処理をサポートするのが、亜鉛、マグネシウム、ナイアシン(ビタミンB3)です。

さらに、にんにくやニラなどの香りの強い野菜に含まれている硫化アリルや、玉ねぎのケルセチン、ホタテに含まれるセレン、イワシやサンマなどの青魚に含まれる含硫アミノ酸には、「キレート作用」という働きがあり、血液中の有害ミネラルを無毒化してくれます。

お酒・ジャンクフードが好きな人は特に、これらの野菜を積極的に取り入れて、体内に毒素をためないきれいな状態を保ちましょう。

■食中毒やストレスから身体を守る「体内殺菌」

キレート作用のある食材で肝機能アップを心がけることに加えて、体内の殺菌に役立つ食材をとることも、解毒力を高めるのに欠かせません。

そこで役立つのが、イソチオシアネート類と呼ばれるファイトケミカル。

ファイトケミカル=野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶やハーブなど、植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から発見された化学物質。 抗酸化力、免疫力のアップなど、健康維持・改善に役立つ。

野菜に含まれるファイトケミカルは、野菜自身が太陽の紫外線から身を守ったり、害虫に食べられるのを防いだりと、自分の身を守るために作り出されていると考えられています。

特にアブラナ科の植物に多く含まれており、高い殺菌力を持つことで知られるわさびもその一種。そのほか、キャベツやクレソン、ルッコラ、からし、芽キャベツ、大根などに含まれています。

サラダや付け合わせ、薬味として食卓に取り入れることで、毒素やストレス、がんなどから身体を守ってくれます。

老化を加速させる食べ物・食べ方はやめよう!

牛乳や乳製品、肉や卵などの動物性食品、細胞を壊す油「トランス脂肪酸」を含むマーガリンやショートニング、それを使ったスナック菓子やパン、食品添加物まみれの加工食品などを、食卓から遠ざけること。

「どう食べるか」も重要。

(NG)食事をしながら飲み物をとる
よくかまずに飲み物で流し込んでしまうと、消化吸収に支障をきたし、全身の老化を加速する羽目に。

(NG)体調が悪いときに無理に食べる
「食欲がなくても食べたほうがいい」というのは間違い。
野生動物は、体調が悪いときはエサをとらないもの。それは回復を早めるための本能的な行動なのです。

(NG)1日3食お腹いっぱい食べる
1日3食満腹になるまで食べると、内臓は本来、空腹時に行う全身の細胞のメンテナンスが適切に行えなくなります。

(NG)時間がないときに早食いする
早食い=かむ回数が少ないということ。その結果、当然、消化吸収に支障が。
過度に精製・加工されたものや、やわらかい食べ物は避け、かみごたえのある穀菜食を。

(NG)白米や白いパン、白い麺類を食べる
精製された穀物は、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養が取り除かれた「裸の炭水化物食品」。玄米などの「服を着た炭水化物食品」に替えて!

究極の老化防止は「がんに効く野菜を毎日食べる」
健康な人でも、1日数百というがん細胞が発生しているといわれ、それらを退治するのが、身体の免疫力や抗酸化力。

発生したがん細胞を増殖させないために、食事では免疫力を高める栄養や、抗酸化成分を含む食材を積極的にとることが大切。

なかでもがん予防には植物の色素や香りを構成している成分・ファイトケミカルが有効です。

抗酸化成分として知られるポリフェノールもファイトケミカルのひとつ。
ほかにもさまざまな種類があります。

〈教えてくれたひと〉
山田豊文先生◎杏林予防医学研究所所長。細胞の環境を整えれば健康に生きていけるという「細胞環境デザイン学」を提唱。監修ムック『老けない体をつくる新習慣』(宝島社)が発売中
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「食べること」は「生きること」 [医学・医療・雑感小文]

口で食べよう

30年も前、肝臓を3分の1チョン切る手術を受けた。

術後数日はメシが食えず(「経管栄養法」というのか)点滴で栄養を補給していた。

口から食べる「経口摂取」になったとき、担当チームの研修医から言われた。

「どんどん食べてください。口から食べると体に力がつきますから」

へぇ、そんなものかと思った。

先日、ネットでこんな記事を読んだ。要約してみる。

私たちは生きていくための栄養を食事から摂っていますが、「食べること」は単に栄養摂取の一手段ではなく、健康を維持したり、生きる楽しみを味わう機会でもあります。

ところが、食べる機能の低下や病気によって、食べることができなくなってしまうことがあります。

食事を口から食べることの大切さ

口から食べることは、単に栄養を摂取するだけではない、次のようなメリットがあります。

 神経系を活性化する

食べものを認識し、手を使って口まで運び、歯で噛み、味わって飲み込む一連の動作。

何となく行動しているようでも、実際には脳の指令によって、さまざまな情報伝達、指令系統を働かしています。

これら一連の動作は神経系の活性化につながっています。

脳が活性化する

食事は見た目や匂い、食感や味覚などの五感を刺激します。

「おいしい」「嬉しい」といった感覚・感情も、脳を刺激し活性化させます。

また、噛むことで、脳の機能を向上させる効果もあります。

口腔内を清潔に保つ

食べものを口から摂り、噛むことで唾液が多く分泌されます。

唾液には口腔内を清潔に保つための自浄機能があり、口の雑菌繁殖を抑え、口腔内のトラブルや、肺炎などの病気の予防になります。

生活の質(QOL)を向上させる

家族や友人、周囲の人びととの会話も楽しめる食事や、季節感を感じることのできる食事は、 満足感や充実感を得ることができQOL(生活の質)も向上します。

口から食べることの楽しみは何よりも生きる楽しみ、元気の源となるのです。

口から食べることが難しくなる原因

脳からの指令で「摂食・嚥下(えんげ=飲みこむ)」動作が行われ、「食べること」ができます。

ところが、食べる機能に支障をきたすと、飲み込もうとして気管へ入ってしまったり、むせてしまったり、食道へ入っていかず喉に残ってしまうといった「誤嚥(ごえん)」と呼ばれるトラブルがみられます。

また、口から食べることが難しくなる主な原因には次のものがあげられます。

・脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)による麻痺・加齢による摂食・嚥下機能の低下

・舌、咽頭、喉頭癌など口腔の形態的な問題

・パーキンソン病などの神経や筋肉の病気

食べる機能が低下するとどうなる?

食べる機能が低下すると、栄養が十分に摂れなかったり、「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」を引き起こすリスクが高まります。

肺炎は日本人の死亡原因第3位で、多くは高齢者が「誤嚥」することで発症しています。

さらに、誤嚥性肺炎の入院治療中、食べない時間が長くなり飲みこむ機能がさらに低下することで、寝たきりとなってしまうケースもあります。

食べる機能を保つために

では、いつまでも口から食べ続けられるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?

生活習慣を改善する

摂食・嚥下障害の主な原因となる脳血管障害は、動脈硬化、高血圧、糖尿病などの病気によって発症のリスクが高まります。

これらの病気は生活習慣病ともいわれ、喫煙などを含む生活習慣の改善が必要です。

嚥下にまだ問題がない頃から、栄養バランスのとれた3食の食事、適度な運動やしっかりとした睡眠、禁煙などの生活習慣を心がけましょう。

口腔内のトラブルを防ぐ

口から食べるためには噛む力を維持すること、口腔内のトラブルをなくすことも大切です。

歯を失ってしまう原因となる虫歯や歯周病の予防、定期的なメンテナンスは欠かせません。

かかりつけの歯科医をもち、定期的に診てもらうようにしましょう。

摂食・嚥下のトレーニング

加齢とともに噛む力や飲みこむ機能は低下します。

また、口、舌、顎などを動かさないことでも筋肉や関節の機能は低下し、飲み込む力は失われてしまいます。

食べる機能に関連した筋肉を鍛えるトレーニングは、誤嚥を防ぎ、食べる力を維持することに有効です。

医療の現場でも口から食べることは重要視され、嚥下機能障害がある場合、理学療法士が状況に適した運動療法などの理学療法技術を行い、食べる機能を高める役割を担ってくれています。

早めの相談を

飲み込む時にむせたり咳込んだりする、食事中に声がかれる(声が変わる、ガラガラ声になる)、食べるのに時間がかかる、しゃべりにくいなどの症状がみられる場合は、誤嚥のリスクがあり注意が必要です。

誤嚥性肺炎を予防するためにも、このような症状がみられる場合、早めに医師に相談することをおすすめします。

食べる力を損なうことなく、いつまでも「口から食べること」ができるようにしたいものですね。

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
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片頭痛のふしぎな合併症 [医学・医療・雑感小文]

 片頭痛は摩訶不思議な全身の疾患。脳梗塞、心筋梗塞、増加

 片頭痛は頭痛だけでなく、神経学的症状(閃輝暗点、半盲、失語、麻痺など)を繰り返したり、消化器症状などを来す疾患であるが、脳梗塞や虚血性心疾患をきたすことも知られている。

 今回、デンマークの全ての病院と病院外来クリニックで行われているデンマーク全国患者登録に1995〜2013年に登録された片頭痛患者5万1,032例と年齢、性、暦年をマッチさせた一般集団51万320例を解析対象とした一般集団ベースのコホート研究で、心筋梗塞、脳卒中、末梢動脈疾患、静脈血栓塞栓症、心房細動、心不全のリスクが検討された。

 19年間のフォローアップ期間における1,000例当たりの累積発生件数(片頭痛群 vs. 一般集団群)は、心筋梗塞(25件 vs. 17件)、脳梗塞(45件 vs. 25件)、脳出血(11件 vs. 6件)、末梢動脈疾患(13件 vs. 11件)、静脈血栓塞栓症(27件 vs. 18件)、心房細動/心房粗動(47件 vs. 34件)、心不全(19件 vs. 18件)であった。

 片頭痛患者は一般集団に比べて、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、静脈血栓塞栓症(足の静脈でできた血栓が、血流にのって肺の動脈に詰まる)、心房細動で有意なリスクの増加を示した。

 脳梗塞が片頭痛で増加することは以前から報告され、さらに心筋梗塞、脳出血が増加することも報告されてきた。

 本研究は一般集団ベースのコホート研究で、長期の完璧なフォローアップ研究である。

 頭痛は短期間でも複数の心血管疾患の発症リスクが増加し、長期にわたって継続することが明らかとなった。

 脳卒中診療の現場では通常、片頭痛の既往を聴取することはない。
 
 ただ、特に高齢になると片頭痛発作を来すことは少なくなってくるため、現病歴や既往歴で片頭痛が抜け落ちることが多い。

 一方、片頭痛では喫煙や経口避妊薬(ピル)使用で脳梗塞発症が10倍程度に増加すると報告されていたが、今回の報告ではBMIと喫煙が脳梗塞発症リスクになると報告された。

 片頭痛患者が脳梗塞を発症した場合、原因は多岐にわたる。

 そのため、原因検索を詳細に行い、抗血小板薬と抗凝固薬のいずれが適しているか検討し、喫煙、ピル、高血圧、耐糖能異常などのリスクを管理する必要がある。

 片頭痛があると心房細動発症リスクが増加するという報告は今回が初めてであろう。

 心房細動に対してカテーテル・アブレーションを行ったら片頭痛が改善するという報告もある。

 片頭痛発作の回数が多い患者では脳梗塞を発症するケースが多いとの報告が散見される。

 片頭痛患者は、禁煙、ピルを使用しない、高血圧などのリスク管理、片頭痛の適切な治療を行うことで、脳梗塞発症を予防できる可能性が高いと考えられる。 

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二大不整脈「心室細動」と「心室静止」 [医学・医療・雑感小文]

心臓の拍動が乱れる不整脈は、大きく三つに分けられる。

脈が速く打つ「頻脈」、遅く打つ「徐脈」、心臓が突然収縮し脈が飛ぶ「期外収縮」だ。

不整脈イコール病気ではないので、ほとんどのものは放置してよいのだが、ときに治療の必要な不整脈があり、そのなかに非常に怖い不整脈が含まれている。

いちばん怖いのは「心室細動」と「心室静止」で、「致死的不整脈」と呼ばれる。

前者は心室(心臓の下半分。血液を動脈に送り出す部分)がケイレンし、後者は心室が動かなくなる。

どちらも心臓から動脈へ全く血液が送り出されなくなる。

心臓突然死の80~90%は心室細動による。

スカッシュの練習中に倒れて亡くなった高円宮憲仁親王も心室細動だった。

親王の急逝後、心室細動に対する対応が問題視され、一般人によるAED(自動体外式除細動器)の使用が認められ、広く普及した。

次に怖いのは「重症不整脈」で、いくつかの種類があるが、最もよく知られているのは「心房細動=絶対性不整脈」だ。

長嶋茂雄さんやサッカーのイビチャ・オシム監督の脳梗塞(心原性脳塞栓症)の原因が、心房細動だった。

心房(心臓の上半分。静脈から血液を受け入れる部分)がケイレンし、ぶるぶるふるえる。

だが心房と心室をつなぐ房室結節のはたらきで心室は動いて、血液を送り出すので致死的不整脈にはならない。

心拍数が1分間50~100回のときは自覚症状がないことが多いが、1分間140回以上になると、動悸や胸苦しさが起こる。

発作がいつ起こるかわからないという不安感がつのり、一人では外出できないなど、QOL(生活の質)が低下する。

なによりも重大なのは、心房がケイレンして心房内に血液が停滞すると、血栓ができやすくなること。

これが脳へ飛び、脳の血管が詰まるのが、長嶋さんのような心原性脳塞栓症だ。

致死的な症例もあるし、後遺症の問題も生じる。

心房細動には「発作性」と「慢性」がある。

発作性は数秒間で止まるもの、数時間から1日中続くもの、数日以上つづくものとさまざま。慢性は症状が固定して一生続く。

発作性の場合、発作を止める(または予防する)抗不整脈薬などが用いられる。

薬で止まらないときは電気ショックをかけることもある。

慢性の場合は心拍数をコントロールする薬が使われる。

近年、根治療法が進歩し、心臓にカテーテルを入れて高周波を流し、不整脈の発生源を焼き切るカテーテルアブレーション(心筋焼灼術)が広がっている。

心房細動は、精神的・肉体的ストレス、寝不足、酒、たばこ、カフェインの影響を受けやすい。

だから予防・治療の基本は、なんといっても生活習慣の改善だ。
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