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汗をかきにくい、要注意、熱中症 [健康短信]

暑いのに汗をかきにくい人は熱中症に要注意

【Q】真夏でもあまり汗をかかず、猛暑でも、脇や胸のくぼみにねっとりとした汗が出る状態です。さらさらの汗が出るような体質改善は可能でしょうか。(川崎市、女性、63歳)

【A】熱中症のリスクがあるので半身浴、適度な運動を心がけましょう

 汗は血液を原料に汗腺で作られて分泌され、皮膚の表面から熱を奪って体温を調節する働きをしています。

 汗をかきにくいと体温が上昇し、熱中症を起こすリスクが高まります。

 運動不足の人や高齢になると汗腺が萎縮して、汗をかきにくくなります。

 半身浴や適度な運動を心がけて汗をかく習慣をつくると、さらっとしたいい汗をかけるようになるでしょう。

 汗をかきやすい環境でも発汗のない「無汗症」の可能性も

 一方、運動や入浴など汗をかきやすい環境でも発汗がなかったり、少なかったりする状態は、無汗症と呼ばれます。

 無汗症には、汗腺ができない形成不全や末梢(まっしょう)神経の異常で汗をかけないといった先天的な病気と、特発性後天性全身性無汗症(AIGA)のような後天的な場合があります。

 AIGAはあらゆる年代で発症しますが、10~30代の若い男性に多く、激しい運動をしていた人が目立ちます。

 原因はわかっていませんが、汗腺の神経伝達物質の受容体の働きが低下するためと考えられます。

 診断基準では、発汗の検査などをして汗をかきにくい部分が全身の25%以上とされていますが、夏に外を歩くと汗がかけず気分が悪くなる、微熱が出る、動悸(どうき)がするなどの症状で生活に支障があれば、治療を検討します。

 まずは熱中症を避けるために、運動の制限▽適切な冷房使用▽体を冷却するクールベストの着用や水の携帯--などの生活指導をします。

 重症の場合には、ステロイド薬を点滴したり、服用したりする治療法があります。

 回答者 横関博雄教授(東京医科歯科大・皮膚科) 

 「毎日新聞 医療プレミア」<質問者の年齢や回答者の肩書は取材時点のものです>
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