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よく眠ろう [医学・医療・雑感小文]

 よく眠ろう

不眠は、抑うつ気分、興味の喪失といった、うつ病に特徴的な精神症状に先行して出現することが多い。

不眠の悪化はうつ病を重症化させ、不眠が改善すればうつ病も軽快する。

だが10年ほど前までの米国のうつ病治療ガイドラインでは、うつ病患者の不眠は、うつ病の二次的な症状であり、治療が進めば改善する。
睡眠薬などによる治療は不必要とされていた。

「しかし、うつ病に伴う不眠に対しては、睡眠薬を用いて積極的に治療したほうが、不眠以外の抑うつ症状の改善が早いことが明らかになって、今はうつ病の治療には、抗うつ薬と共に睡眠薬が処方されます」と、内山真・日本大学医学部教授(精神医学)。

よい睡眠は、健康の必要条件だが、だらしなく眠り過ぎるのは逆効果のようだ。

「うつ病寛解期にある患者さんが、連休をきっかけに再発することが多いのは、不規則な形で長い睡眠をとると、うつ状態が悪化することを示すものかもしれません」

─うつ病患者でなくても、惰眠をむさぼるのはよろしくない。よく働き、よく眠ろう。
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