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心筋梗塞と過労の関係 [医学・医療・雑感小文]

心筋梗塞による突然死 過労が招く
 
 昨日、古い友人の元大学教師(85歳女性)から届いた「件名:質問」のメール。

 無沙汰、時候の挨拶、ご本人の近況につづいて、

「私の教え子で、北海道で高校教師をしていた男性がまだ48歳なのに、妻子を遺して、朝、死んでいたというのです。

妻なる人から手紙で知らせてきましたが、知らないうちに死んでいたので、事件性が疑われて、警察がきて大変だったとのこと。

死因は心筋梗塞だったことが判明したとのことですが、心筋梗塞って、予兆もなく突然死するものなのでしょうか。

高校教師は悪政治によって、雑用に追い回され、肝心の教育に集中できないと、嘆いていましたが、過労なども原因になるのでしょうか。

予兆、防止について教えてください。

高校教師は教え子に大勢居ますから注意して上げたいですので。」

 当方の拙速的返信。

はい。心筋梗塞による突然死はよく知られています。

心臓の筋肉(心筋)に血液を供給する冠動脈は3本ありますが、血管の幹に当たる部分と、血液を大動脈に送り出す心臓の左側の広い範囲を養っている、左前枝と呼ばれる血管が詰まると、ほとんど突発的に死を招くことになるようです。

同じように冠動脈が狭くなって血液の流れが悪くなる「虚血性心疾患」にも、差し迫った危険性のあるもの(急性冠症候群=ACSといいます)と、そうではないものとがあるわけです。

「予兆」ですが、狭心症の発作(胸しめつけられるような痛み)が生じることがあるようです。

そうした狭心痛がすぐ消失しても安心せず受診すべきです。

「防止」については、虚血性心疾患は心電図や超音波検査でわかるので、健診で異常を指摘されたら、心臓の専門医を受診し、ACSかそうではないか、見分けてもらうことが重要と思います。

一般的な虚血性心疾患とACSとでは治療法が違います。

ACSの危険因子のワーストスリーは高血圧、喫煙、糖尿病なので、それを防ぐ生活習慣(適正な食生活、禁煙、運動、休養)がまず大切だろうと思います。

突然死の原因の大半は心筋梗塞と脳卒中ですが、その背景には多くの場合、過労があるといわれています。

過労死は正式な病名ではありまぜんが、いまでは「KAROSHI」として外国でも通用し、

『広辞苑』にも第四版から収載されていて、

「過度な仕事が原因の労働者の死亡。1880年代後半から一般化した語」とあります。

過労死を防ぐために勤労者本人ができることは、疲れたら休む、特に睡眠を十分とる、この一事につきるのではないか。

過労死すなわち睡眠不足(欠乏)死というのが、小生、多年の素人意見です。

急ぎ、お返事まで。
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