痛恨の「非」 [それ、ウソです]
それ、ウソです(25)
痛恨の「非」
術後の鎮痛は、オピオイド(非麻薬性鎮痛薬)を3~4時間ごとに肩の筋肉に注射すると説明された。(丸山寛之著『「がん」はいい病気』マキノ出版刊)
オピオイドというのは「医療用麻薬」の総称だ。
だのに、「オピオイド(非麻薬性鎮痛薬)」では、「ヒューマン(非人間的)」としたのと同じである。バカか!
この本、けっこう気を入れて書き、校正も著者、編集者、専門の校正者と3人がかりでやって、「誤植は1個もないはず」と自信があったのだが、なんともひどい誤植が見つかり、思わず、あっ! と叫んだ。
言い訳になるが、このとき私に用いられたのは麻薬ではないほうの鎮痛薬だった。
で、初めは「非麻薬性鎮痛薬(非オピオイド)」と書いたのだが、「非」が重なってウルサイナと、字句をいじった記憶がある。
そのとき痛恨の錯誤をやらかしたのだろう。
もしも本書をお求めのかたがおられたら、この場を借りてお詫び申しあげ、訂正します。
当該箇所は158㌻8行目です。
ちなみに、この本、こんな本です。
「半世紀以上にわたって第一線で活躍してきた医療ジャーナリストによる、がん治療の密着記録。
がんの患者は、著者本人である。
〝なんとよく病気をするものだ〟という自身の言葉通り、1999年に前立腺がんを発症、2006年には突発性難聴によって聴力を失い、その2年後には尿管がんが見つかっている。
本書には、その都度の医師とのやりとり、ホルモン療法や放射線療法の詳細、検査結果のデータや手術説明書なども掲載されている。
誰が見ても大変つらい10年間だが、本人は至ってあっけらかんとし、軽いタッチで書かれているためか、随所で笑いが込み上げてくる。
〝がんになったおかげで元気になった〟という病気との向き合い方は、がん患者ならずとも勇気づけられる。」(日刊ゲンダイ2009年9月17日「気になる新刊」)
─ところで、がんの痛み治療は、「非オピオイド」「弱オピオイド」「強オピオイド」と3段階に分類された鎮痛薬を、患者が感じる痛みの程度に応じて処方するのが基本だ。
この「WHO(世界保健機関)方式」によって、がん疼痛の80~90%は抑えることができると実証されている。
だが、日本のがんの痛み治療は、世界のなかでかなり遅れている。
その要因を専門家はこう指摘している。
①医師に遠慮して患者が痛みを積極的に訴えない。
②医師が抗がん治療のみを考え、痛みを病気が示す症状の一つにすぎないとみて、痛みへの関心が浅い。
③痛みの治療に用いる医療用麻薬に対する偏見と誤解がいまだに強い。
モルヒネなどの医療用麻薬の注射、飲み薬、張り薬などによって中毒になったり、死期を早めることは絶対に、ない。
健常者では麻薬依存が起こるが、強い痛みを感じている状態では依存は起きないし、痛みをとったほうが延命できることも確かめられている。
痛みは我慢せず、率直に強く訴えよう!
痛恨の「非」
術後の鎮痛は、オピオイド(非麻薬性鎮痛薬)を3~4時間ごとに肩の筋肉に注射すると説明された。(丸山寛之著『「がん」はいい病気』マキノ出版刊)
オピオイドというのは「医療用麻薬」の総称だ。
だのに、「オピオイド(非麻薬性鎮痛薬)」では、「ヒューマン(非人間的)」としたのと同じである。バカか!
この本、けっこう気を入れて書き、校正も著者、編集者、専門の校正者と3人がかりでやって、「誤植は1個もないはず」と自信があったのだが、なんともひどい誤植が見つかり、思わず、あっ! と叫んだ。
言い訳になるが、このとき私に用いられたのは麻薬ではないほうの鎮痛薬だった。
で、初めは「非麻薬性鎮痛薬(非オピオイド)」と書いたのだが、「非」が重なってウルサイナと、字句をいじった記憶がある。
そのとき痛恨の錯誤をやらかしたのだろう。
もしも本書をお求めのかたがおられたら、この場を借りてお詫び申しあげ、訂正します。
当該箇所は158㌻8行目です。
ちなみに、この本、こんな本です。
「半世紀以上にわたって第一線で活躍してきた医療ジャーナリストによる、がん治療の密着記録。
がんの患者は、著者本人である。
〝なんとよく病気をするものだ〟という自身の言葉通り、1999年に前立腺がんを発症、2006年には突発性難聴によって聴力を失い、その2年後には尿管がんが見つかっている。
本書には、その都度の医師とのやりとり、ホルモン療法や放射線療法の詳細、検査結果のデータや手術説明書なども掲載されている。
誰が見ても大変つらい10年間だが、本人は至ってあっけらかんとし、軽いタッチで書かれているためか、随所で笑いが込み上げてくる。
〝がんになったおかげで元気になった〟という病気との向き合い方は、がん患者ならずとも勇気づけられる。」(日刊ゲンダイ2009年9月17日「気になる新刊」)
─ところで、がんの痛み治療は、「非オピオイド」「弱オピオイド」「強オピオイド」と3段階に分類された鎮痛薬を、患者が感じる痛みの程度に応じて処方するのが基本だ。
この「WHO(世界保健機関)方式」によって、がん疼痛の80~90%は抑えることができると実証されている。
だが、日本のがんの痛み治療は、世界のなかでかなり遅れている。
その要因を専門家はこう指摘している。
①医師に遠慮して患者が痛みを積極的に訴えない。
②医師が抗がん治療のみを考え、痛みを病気が示す症状の一つにすぎないとみて、痛みへの関心が浅い。
③痛みの治療に用いる医療用麻薬に対する偏見と誤解がいまだに強い。
モルヒネなどの医療用麻薬の注射、飲み薬、張り薬などによって中毒になったり、死期を早めることは絶対に、ない。
健常者では麻薬依存が起こるが、強い痛みを感じている状態では依存は起きないし、痛みをとったほうが延命できることも確かめられている。
痛みは我慢せず、率直に強く訴えよう!
2015-06-09 00:01
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