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心労ヘルペス [医学・医療・雑感小文]

 心労ヘルペス

 知人の企業経営者が、業績不振をかかえて奮闘中、帯状疱疹(たいじょうほうしん)を発症した。

 非常な心労がきっかけになったのだろうと思う。

 帯状疱疹の原因は、子どものときにかかった水ぼうそうのウイルス。

 それが体の神経節にずっとひそんでいて、過労やストレスで免疫力が下がると、神経を伝わって皮膚に帯状のヘルペス(疱疹)となって現れる。

 赤い発疹が生じ、チクチクと針で刺される感じで、やがて水疱に変化する。
 
症状は体の片側の一部にのみ出る。

 軽症だと2、3週間で治るが、重症例や高齢者では、皮膚症状が消えた後も痛みが長く続くことがある。
 
帯状疱疹後神経痛といい、難治例が少なくない。

 これを防ぐには、専門医による早期の診断と治療が必要だ。

 治療のタイミングを失うと、神経痛が残りやすい。

 アシクロビルやアラAなど抗ウイルス薬がよく効く。

 帯状疱疹が出たときは、背後になんらかの原因がある。

 それを突き止めることも大切だ。
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親身な共感 [医学・医療・雑感小文]

  親身な共感

 よい診療の第一歩は、医師から患者への正しい親切な情報提供だ。

 特にがん診療の場では、それがとても大切だが、とても難しい。

 病名告知、転移・再発の告知、終末期医療への移行と「悪い知らせ」を何度も伝えなければならない。

 そのためのコミュニケーションスキルが、昨日記したSPIKES(スパイクス)だ。

 適切な面談の場をつくり、患者の話をじっくり聴き、病気や治療に対する患者の理解度をしっかり把握し、検査結果や治療効果などの医学的事実を正確にわかりやすく説明する。

 このとき最も大切なことは「事実を小さく伝えない」姿勢だ。

 そのうえで、患者の反応に親身な共感を示す。

「医療者にとって最も集中力を要する局面ですが、面談の成功を左右する重要なポイントです」
 
と渡辺亨・浜松オンコロジーセンター長。
 
SPIKESの普及活動を行っている医療関係者の団体の代表だ。

 プレスセミナーで渡辺先生の話を聴き、感動した女性記者が、

「私、がんになったら浜松へ行く」と言ったが、全国どこの病院でもそうあってほしいものだ。
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