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かすみ目、原因いろいろ、注意! [健康短信]

疲れだけじゃない…目のかすみに注意!

 パソコンやスマホの画面を長時間見たあと、ものが見えづらい、ぼやけると感じることはありませんか。

 単なる疲れ目ととらえがちですが、目の病気が原因となっていることもあるので注意しましょう。

 目のピント調節をしているのは、毛様体筋という目の筋肉。

 近くを見るときは毛様体を緊張させレンズにあたる水晶体を厚くし、遠くを見るときは逆に緊張をゆるめて薄くしています。

 長時間の読書、パソコンの使用など近くのものを見続けていると、毛様体の緊張状態が続いてしまいます。

 そのため、ピントを合わせる機能が低下し、ものが見えにくくなることがあります。

 このように一時的な疲れによって目がかすんだりぼやけたりしている場合、作業をやめてしばらく目を休めれば治ります。

 しかし、ほかの原因で起きている場合も考えられます。

 そのひとつは、老眼です。

 加齢によってピント合わせの機能が衰えてくると、近くに焦点を合わせにくくなってきます。

 そのため、遠くを見ることは問題がないのに近くが見えにくいという症状や、薄暗い場所ではぼやけて見えるということが起こります。

 このほか、ドライアイや白内障、緑内障、糖尿病に合併した網膜症などの病気によって、目がかすんで見えにくくなることもあります。

 ドライアイは、まばたきの減少や空気の乾燥などによって目の表面を覆っている涙の量が減少してしまう症状です。

 パソコンやスマホを見続けている人やコンタクトレンズ使用者に増えています。

 白内障は目の水晶体が白く濁ってしまうことで、ものがぼやけて見える病気です。

 主な原因は加齢によるもので、中高年になると増えてきます。

 かすみがかかったような見えにくさが徐々に進みます。

 点眼薬で進行を抑えますが、生活に支障が出るような場合には手術による治療が必要です。

 緑内障は眼圧の上昇によって視神経に異常が起こり、部分的に視野が欠けたり、狭くなったりし、進行すると失明の心配のある病気です。

 やはり中年以降に多い病気です。視野の異常が起こる部分によっては症状に気づきにくく、治療が遅れることがあります。

 40歳を過ぎたら、成人病検診に眼科検査を加えましょう。

 いずれの病気も、片方の目が見えにくくても、もう一方の目が補っているので症状に気づくのが遅れることがあります。

 目に違和感や見えにくさを感じたら、片目ずつ覆い、見え方を確認しましょう。

 また、日ごろから目を酷使しないよう、時々目を閉じたり、遠くを見たりするよう心がけてください。

 長時間画面を見る仕事では、定期的に数分間の休息をとることが非常に重要です。

 目の焦点距離を変えて筋肉の緊張をゆるめたり、目を閉じたりして休みます。

 まぶたを指の腹で軽く抑えたり、蒸しタオルで温めたりすると疲れがとれやすくなりますので、実践してみてください。

 監修:梶田雅義(梶田眼科院長)
 「ケータイ家庭の医学」2016年11月掲載より (C)保健同人社
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睡眠時無呼吸症候群の諸問題 [医療小文]

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は覚醒中もつづく? 体位との関係は?

 信州大学内科学第一教室の町田良亮氏らは、強制オシレーション法(FOT)を用いて閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の覚醒中の呼吸抵抗を体位別に検討。

 起きているときでも、体位を変えることでOSASの重症度に応じた呼吸抵抗の増大が生じる可能性があることを見いだし、第58回日本呼吸器学会で検討結果の概要を発表した。

 覚醒中の体位別呼吸抵抗とOSAS重症度との関連を検討

 FOTは非侵襲的に呼吸抵抗を測定できる検査法で、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患の患者に対する施行例が多数報告されている。

 また、睡眠呼吸障害を呈する患者において、ネーザルマスクを介してFOTを装着し、睡眠中の気道閉塞を評価した報告がある。

 町田氏らは、覚醒中のOSAS患者に対して異なる体位でFOT検査を行うことで、中枢気道の呼吸抵抗を評価できるかどうかを検討した。

 対象は、終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)検査でOSASと診断され、呼吸機能検査で換気障害が認められなかった35例。

 覚醒している状態で坐位、仰臥位、左側臥位を取らせ、それぞれの体位でFOT検査を実施。

 呼気時と吸気時の5Hz、20Hzでの呼吸抵抗(R5、R20)、両者の差(R5−R20)、5Hzでの呼吸リアクタンス(X5)の値を求め、PSG検査で得られた無呼吸低呼吸指数(AHI)との関連を調べた。

 対象35例におけるOSASの重症度別の内訳は、軽症(AHI 5〜15)8例、中等症(同15〜30)13例、重症(同30以上)14例。男性27例、女性8例と男性が多く、平均年齢は61歳。

 平均BMIは26.82で、同25以上の肥満者が約7割(25例)を占めた。

 平均AHIは29.46だった。

 仰臥位、側臥位におけるR5、R20とAHIが相関

 FOT検査の各測定項目(R5、R20、R5−R20、X5)とAHIとの関連を分析した結果は次の通り。

 坐位においては、いずれの測定項目についても、呼気時と吸気時の平均値とAHIとの間には有意な相関は見られなかった。

 一方で、仰臥位で測定した平均R5、吸気時R5、吸気時R20は、それぞれAHIと有意な相関を示した。

 左側臥位では、吸気時R5と吸気時R20においてAHIとの有意な相関が確認された。

 また、睡眠中に仰臥位を取っている時間帯に限定して算出したAHI(仰臥位中AHI)と、FOT検査の各測定値との関連についても検討した。

 その結果、仰臥位中AHIは覚醒中の仰臥位時平均R5、平均R20、および坐位時平均R5、平均R20と有意な相関を示した。しかし、仰臥位中AHIと坐位時平均R5−R20との間には、有意な相関は認められなかった。

 OSASスクリーニングへの応用には健康人との比較試験が必要

 以上から、町田氏は「坐位時の各呼吸抵抗指標とAHIとの間には相関が見られなかったが、仰臥位または側臥位を取った際の呼吸抵抗指標の一部はAHIと有意な相関を示した。

 このことから、覚醒中でも体位を変換するとOSASの重症度に応じて呼吸抵抗が増大することが示唆された。

 また、吸気時の呼吸抵抗がAHIと特に強い相関を示したことは、吸気相における上気道閉塞を原因とするOSASの病態を反映しているとも考えられた」と結論した。

 なお、FOT検査において、R5は気道系全体、R20は上気道から中枢気道、R5−R20は末梢気道の抵抗をそれぞれ示すといわれている。

 これを踏まえて同氏は「今回、R5、R20がR5−R20に比べてAHIと強い相関を示した。

 このことはOSASの病態の主座が中枢気道にあることを反映している可能性がある」との考察を加えた。

 同氏は「今後、FOTによる呼吸抵抗測定結果を健康人とOSAS群で比較する検討を行い、群間で有意差が認められれば、OSASのスクリーニングを非侵襲的かつ短時間で行えるようになるかもしれない」と展望した。(長谷部弥生)
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食事と脳、関係あり?なし? [健康短信]

質の高い食事が脳を大きくする?

 脳機能を明敏に保つためには、食事内容を見直すのがよいようだ。

 オランダの研究で、野菜、果物、ナッツ類、魚が豊富な食事を取っていた人は、栄養が不十分な食事を取っていた人に比べて、脳のサイズが大きいことが明らかにされた。

 研究の責任著者で、エラスムス大学メディカルセンター教授のMeike Vernooij氏は、

「健康的な食事を続けることは、高齢者が思考力や記憶力といった認知機能を維持し、増強するために有用な可能性がある」と述べている。

 この研究結果は「Neurology(神経学)」オンライン版に掲載された。

 今回の研究「The Rotterdam Study(ロッテルダム研究)」では、研究開始時点で45歳以上であった4213人(平均年齢66歳)を対象とした。

 参加者には、約400種類の食品が記載された質問票を用いて、最近1カ月に食べた食品の種類と量を記入してもらい、オランダ健康審議会による食事ガイドラインに基づいた0~14のスコア(14が最も健康的)で食事の質を評価した。

 平均スコアは7であった。

 さらに、脳MRI検査を行い、参加者の脳容積を測定した。

 結果、高血圧、身体活動、喫煙など、脳容積に影響を及ぼす他の因子を考慮して調整した解析でも、食事の質が高いほど脳容積が大きいことがわかった。

 最も健康的な食事を取っていた人は、最も不健康な食事を取っていた人に比べて、脳の容積が約2mL大きかった。

 Vernooij氏によると、加齢とともに認知機能が低下するリスクが高まることが知られており、全脳容積は1歳年を取るごとに3.66mL減少することが分かっているという。

 つまり、2mLという脳容積の差は約6カ月分の老化に相当すると、同氏は説明している。

 ただし、今回の研究では、因果関係は明らかにされていない。

 質の高い食事が脳に良い理由としては、今回の調査で健康的な食事をしていた人たちは、脳が発達する若い時期から十分な栄養を摂取していた可能性が考えられるという。

 米アルツハイマー病協会(AA)理事のJames Hendrix氏は、健康的な食事により全身の血流もよくなると指摘している。

心臓に良いものは脳にも良い。 心臓がよく動いていて脳に十分な血液を送ることができていれば、脳の機能もより向上する。

 また、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβやタウたんぱくを除去するためには、脳の血流が良好でなければならない」とも述べている。
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睡眠と子どもの肥満、関係あり? [健康短信]

睡眠不足は子どもの肥満リスクを高める

 睡眠不足は子どもの肥満リスクを高める可能性があることが、新たな英国の研究で示された。

 こうしたリスクは、乳児期から思春期の全ての子どもで共通してみられたという。

 詳細は「Sleep」4月号に掲載された。

 英ウォーリック大学の研究チームは、18歳以下の小児を対象に、ベースライン時の睡眠時間の長さと、過体重や肥満になるリスク(あるいはBMIまたはBMI zスコアの変化)の関連を調べた観察研究の論文を調査し、前向きで追跡期間が1年以上などの登録基準を満たした14件の研究を対象に、メタ解析を実施した。

 メタ解析=複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること。

 これらの研究では、計7万5000人強の小児が約3年間追跡されていた。

 対象とした小児を乳児期、幼児期、学童期、思春期の四つの年齢層で分けて解析したところ、いずれの年齢層でも、睡眠時間が推奨よりも短い群では、適切な睡眠時間を取る群と比べて、過体重や肥満になるリスクが約1.3~2.2倍であることが分かった。

 また、睡眠時間はBMIやBMI zスコアの変化とも有意に関連していた。

 論文の筆頭著者である同大学のMichelle Miller氏は「太り過ぎは、成人だけでなく子どもの間でも増加傾向が問題視されている、

 心血管疾患や2型糖尿病につながりうる

 今回の結果は、睡眠が生活習慣病につながる肥満の重要かつ修正可能なリスク因子であることを示している」と説明している。

 また、今回、睡眠不足が体重増加と関連するという結果は、どの年齢層でも一貫してみられたことから、同氏は、

「幼児期であっても思春期であっても、睡眠不足は子どもの肥満リスクを高めることを意味している」と指摘。

 今回の研究は因果関係を証明したものではないことを断った上で、

「肥満のリスク因子の中でも、睡眠不足は強力な要因であることを強調するものだ」と付け加えている。

 米国睡眠財団(National Sleep Foundation;NSF)によると、生後4~11カ月の乳児は夜間に12~15時間、1~2歳児は11~14時間、3~5歳の未就学児は10~13時間、6~13歳の学童は9~11時間、14~17歳の思春期には8~10時間の睡眠を取ることが推奨されている。
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原因不明の歯痛 [医療小文]

 歯の痛み、歯のせいじゃない?知られざる非歯原性歯痛
 
 歯に原因がないのに、歯が痛い。

 歯科を受診しても、虫歯や歯槽膿漏(しそうのうろう)などは見つからない。

 それでも「痛いから」と神経や歯を抜いてもらった。

 なのに、痛みはおさまらず、より強くなっていく――。

 これは、歯科医の間で、最近注目され始めている「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」の患者の一例です。

 何が原因なのか。どんな治療法があるのか。

 非歯原性歯痛に詳しい、日本口腔(こうくう)顔面痛学会の元理事長で、慶応大非常勤講師の和嶋浩一さんに聞きました。

 海外で報告。日本では2000年前後から注目

 虫歯があったり、歯の周囲や歯肉に炎症があったり。こうした歯に原因がある痛みを「歯原性歯痛」と分類するのに対し、こうした歯の原因がないにもかかわらず歯痛が感じられる状態を「非歯原性歯痛」と分類するそうです。

 オーラルフレイル、気づきで防ぐ全身の衰え

「オーラルフレイル」は、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどを含み、身体の衰え(フレイル)の一つです。

  これら概念は東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授、飯島勝矢教授らによる大規模健康調査(縦断追跡コホート研究)等の厚生労働科学研究によって示され、この研究をきっかけにさまざまな検討が進められています。

1.「オーラルフレイル」という新たな考え方の理解

「オーラルフレイル」は、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどを含み、身体の衰え(フレイル)の一つです。

 これら概念は東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授、飯島勝矢教授らによる大規模健康調査(縦断追跡コホート研究)等の厚生労働科学研究によって示され、この研究をきっかけにさまざまな検討が進められています。

 この「オーラルフレイル」とは、健康と機能障害との中間にあり、可逆的であることが大きな特徴の一つです。

 つまり早めに気づき適切な対応をすることでより健康に近づきます。

 この「オーラルフレイル」の始まりは、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥等ほんの些細な症状であり、見逃しやすく、気が付きにくい特徴があるため注意が必要です。

2.「オーラルフレイル」への対応

 高齢期における人とのつながりや生活の広がり、共食といった「社会性」を維持することは、多岐にわたる健康分野に関与することが明らかとなっております。

 この多岐にわたる健康分野には歯や口腔機能の健康も含まれており、これら機能の低下はフレイルとも関連が強いことがわかっています。

  歯周病やむし歯などで歯を失った際には適切な処置を受けることはもちろん、定期的に歯や口の健康状態をかかりつけの歯科医師に診てもらうことが非常に重要です。

 また、地域で開催される介護予防事業などさまざまな口腔機能向上のための教室やセミナーなどを活用することも効果的です。

3.「8020運動」と「オーラルフレイル」の関連

 厚生労働省と日本歯科医師会が平成元年から展開している「8020運動」は、80歳で20本以上の歯を保ち、何でもかんで食べられることを目指して推進してきています。

 当初わが国の8020達成者はほんの数%であったものが、現在では40%を超えるほどになっています。

 日本歯科医師会は、この「8020運動」に代表される国民運動をさらに発展させるべく、東京大学高齢社会総合研究機構や様々な関係者の協力のもと、「オーラルフレイル」という新たな考え方を加え健康長寿をサポートするべく、発信・啓発していきます。

4.「オーラルフレイル」の展望

「オーラルフレイル」の考え方や調査研究は現在進行形で進んでいるところであり、新たな知見やエビデンスの追加が今後さらに必要になってきます。

 また、急増する高齢者への現場での対応を含めて、日本歯科医師会会員が今後さらに研修および日常の臨床へと努力していくものであります。

「のばそうよ 健康寿命 歯みがきで」。日本歯科医師会が主催する「歯・口の健康啓発標語コンクール」で、昨年度の最優秀賞受賞作品。

 虫歯の「む」(6)「し」(4)の語呂合わせで虫歯予防と早期治療を呼びかける「歯と口の健康週間」が始まっている。

 歯の健康は、健康寿命のだいじなバロメーターだろう。

 子どもの虫歯はずいぶん減ってきている。

 歯磨きの習慣やフッ素を使った予防が浸透してきたためらしい。

 だが、虫歯が多くできる子供とゼロの子供の両極化が進んでいるといわれる。

 東京都足立区が2015年に区立小学校の1年生を対象に行った調査によると、生活困難世帯の子供は、そうでない世帯の子供と比べて5本以上の虫歯がある割合が2倍に上る。

 菓子を自由に食べ、歯磨きの回数も少ない。肥満の割合も高かった。

 歯の標語に通じる中村草田男(くさたお)の句がある。

 万緑(ばんりょく)の中や吾子(あこ)の歯生え初(そ)むる>

 わが子に初めて歯が生えた時の喜び。生命力あふれる草木の緑がまぶしい今ごろの季節である。

 この名句の発表以来、「万緑」は初夏の季語となった。
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「ガム噛みウォーキング」の効果 [健康短信]

ガムを噛みながら歩くと健康にいい!

 ガムを噛みながらウォーキングを行うと効果的であるとする研究結果を早稲田大学スポーツ科学学術院の宮下政司准教授とロッテの研究グループがまとめた。

 21~69歳の男女を対象に行った実験で明らかになったもので、ガムを咀嚼することで性・年齢にかかわらずウォーキングによるエネルギー消費が増加していた。

 研究の詳細は物理療法学の機関誌「J Phys Ther Sci」に掲載された。

 中年男性では特に効果が高い

 研究は、21~69歳の健常な男女46人にガムを咀嚼しながらと咀嚼せずに、それぞれ15分間自分のペースで歩行してもらった。

 歩行中の心拍数、歩行距離、歩行速度、歩幅、エネルギー消費量を計測、疲労度をアンケートした。  
 結果、対象全体ではガムを咀嚼していない歩行に比べガムを咀嚼しながらの歩行で心拍数が3%増加。

 男性では2.1%、女性では3.8%と、健全な範囲内での心拍数の増加が見られた。

 特に中年男性での増加が顕著で、歩行距離で3.5%、歩行速度で3.5%、エネルギー消費量では2.5%増加していた。
 
 研究グループは、

「ガムを噛みながら行うことで、健康づくりに有効とされるウォーキングの効果を高める可能性がある」

 と結論し、今後は呼気ガス測定などエネルギー消費の詳細な検討を進めるとしている。(牧野勇紀)
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小児を守れ! [健康短信]

「六日の菖蒲、十日の菊」みたいな話だけど、昨日5月31日は世界禁煙デーだった。

 WHO(世界保健機関)が、喫煙者に対しては24時間の禁煙を呼びかけ、各国の政府・自治体・諸機関・個人に対しては、喫煙と健康問題の認識を深め、適切な対策の実践を求める日である。

 1988年(この年のみ4月7日)の第1回の「たばこか健康か─健康を選ぼう」以来、毎年、掲げてきた標語の2008年のそれは、「若者をタバコから守れ」だった。

 日本小児科学会は、はるかな以前から、「子どもをタバコから守れ」と訴え続けている。

「日本小児科学会雑誌」106巻3号(2002)掲載の、

「こどもの受動喫煙を減らすための提言」は、深刻な事実の指摘から始まっている。

「たばこの煙には、先端から立ち上がる副流煙、喫煙者の吐き出す煙があります。

 こどもの喫煙のほとんどは、これらを吸う受動喫煙です。

 それによって、気道アレルギーが悪化して、ぜんそくが治りにくくなったり、乳幼児突然死症候群(SIDS)が増えるなどの健康被害が報告されています。」

 たばこの煙は、直径1ミクロン以下の微粒子だから、気流とともに浮遊する。

 閉鎖された室内では、数分後には部屋全体に広がって薄められ、見えなくなる。

 しかし、壁やカーテンなどに沈着するのはごく一部で、粒子の大半は長時間にわたって空気中に滞留している。

 その目に見えないたばこの煙を知らず知らず、長時間にわたって吸うことによって、子どもの受動喫煙の大半は起きていると、日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会は指摘している。

 子どもの受動喫煙への影響は、母親の喫煙が最も大きいとの調査結果がある。

 子どもが不在のときに吸うたばこの煙に注意がいかず、部屋を閉め切ったままで子どもを迎えることも、子どもの受動喫煙量を増やしている。

 同委員会は、次の2点を提言している。

 ① 子どものいる家庭では、たばこは室内では吸わず、屋外で吸うようにしましょう。

 ② 室内で吸った場合、必ず窓を開けて換気しましょう。

 とくに対面する2カ所の窓を開けて自然換気するのが効果的です。
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