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お茶でグチュグチュ、大目に! [医学・医療・雑感小文]

 口腔ケア

 脳卒中の後遺症をもつ人の多くが、誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなっている。

 これを防ぐには、いつも口の中をきれいにしておく口腔(こうくう)ケアと、食事のさいにむせないようにすることだ。

 それは言語訓練の前の段階でやるべき重要なリハビリだと専門家が指摘している。

 食べ物の工夫も大切だ。

 例えばとろみのあるものはむせにくい。「とろみアップ」食品も市販されているが、麦とろのように何にでもかけてとろみをつけるのもよい。

 介護をする人にぜひ心得てほしいのは、患者のペースに合わせること。

 ナーシング・ホームなどで片側まひの人が、不自由な手で食べていても、自分のペースで食べているぶんにはむせない。

 ところが、介助する人がせっせと口へ運んであげると、がんばって食べようとしてむせる。
 
口腔ケアはまず歯磨き。

 入れ歯もまめに洗ってきれいにしよう。

 食後すぐに歯磨きができないときは、とりあえずお茶や水で口の中をきれいにしよう。

 お茶でグチュグチュに顔をしかめる人もあるが、大目に見てあげてください。 

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高齢者の肺炎 [医学・医療・雑感小文]

高齢者の肺炎
 
「高齢者、特に80歳以上の人は、肺炎になっても自覚症状が乏しい」と、専門医が注意を促している。

 熱が高くならない。

 セキやタンもあまり出ない。

 呼吸が苦しいとも言わない。

 それで顔だけ赤い。

 ぐったりしてしまう。

 食べない。

 ──といった例が多い。

 いきなり意識障害が起こることもある。

 そうなる前に早く気づいて受診しよう。

 家族が見て、これはすぐ病院に行くべきだというシグナルは、呼吸の変化だ。

 呼吸数が浅く、速く、1分間に25回以上にもなる。

 じっとしても脈拍数が非常に多い。

 そのとき、気づかないままだと、あっという間に重症になる。

 特にCOPD(慢性閉塞性肺疾患=慢性気管支炎、肺気腫)や糖尿病、心臓病などの持病、脳卒中の後遺症のある人が風邪をひいて、2、3日前から具合が悪かったけれど、なんだかぐったりしてきた、熱が38度近くある──というような場合は即入院すべきだ。

 お年寄りは体の水分が少ないので、少しの発熱でも脱水を起こしやすい。

 風邪をひいて食事がのどを通らない時も、湯水だけは飲んでください。
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オスラー名言抄 [医学・医療・雑感小文]

 オスラー名言抄
 
「肺炎は老人の友」と言った人は近代の最も高名な内科医、ウィリアム・オスラーだ。

彼は自著『内科学』第一版(19世紀末に刊行)に「肺炎は老人のエニミー(敵)である」と書いたが、7年後の第二版では「肺炎は老人に安らかな死をもたらすフレンド(友)である」と改めた。

そしてオスカー自身、1919年の冬、肺炎で逝った。70歳だった。

聖路加国際病院の日野原重明先生が、

「私の医師として、教師として生きる道を示してくれた、心の師」と仰ぐオスラーには、動脈硬化についての、「人は血管とともに老いる」をはじめ多くの名言がある。

 いくつか挙げてみよう。

「医学は、患者と共に始まり、患者と共にあり、患者と共に終わる」

「たいていの人は、剣によるよりも、飲み過ぎ、食い過ぎによって殺される」

「人生は習慣である。子供が歩くのも、ピアニストの指が魔法のように動くのも、すべて練習のたまものだ。長期にわたる鍛錬の積み重ねが偉大なものを作る」

「仕事は、若者には希望を、中年には自信を、老いた者には安らぎをもたらす」
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人の名が思い出せない [医学・医療・雑感小文]

 もの忘れ検診

 人の名が思い出せない。

 ローマ字やカタカナの略語、新語の類など、読むはじから忘れてしまう。

 計算がのろい。

 漢字の偏だけ書けてつくりが出てこない。

 老眼鏡が必要な年ごろになると、たいていの人がこんな健忘症状を経験するようになる。

 当方などはいまや一日中ひっきりなしで、「だいぶぼけがきてるわね」と言われている。

 だが、それはぼけ(認知症)とは関係のない、脳の生理的加齢現象だ。

 単純なもの忘れと、認知症の始まりは、どこが違うのか。

 ①無表情・無感動の傾向が見られる。

 ②ぼんやりしていることが多い。

 ③生きがいがない。

 ④根気が続かない。

 ⑤1日や1週間の計画が立てられない。

 ⑦仕事をてきぱきと片づけられない。

 ⑧反応が遅く、動作がもたもたしている。

 ⑨同じことを繰り返し話したり、尋ねたりする。

 ⑩相手の意見を聞かない。

 このうち4項目以上が当てはまると、軽度の認知症と判定される。

 おかしいと思ったら、まずは自治体の「もの忘れ」検診を受けてみよう。

 問い合わせは保健所へ。
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衣は弱かれ [医学・医療・雑感小文]

 衣は弱かれ

 11月29日は、語呂合わせで「いい服の日」だった。

「裸のサル」の人間が衣類をまとうようになったのは約7万年前だったという説がある。

「現生人類がアフリカから世界中に広がり始めたのが約10万年前、アフリカより涼しい地域に住むようになって衣類を考案したのではないか」と研究者は言っている。

衣服の起源の「気候説」だ。

人間がなぜ服を着るようになったかについては、そのほか羞恥(しゅうち)説、武装説、装飾説、貞操観念説、儀礼説など九つの原因説がある。

素人考えでは気候説が最も説得力があるように思われるが、専門家によれば、どれも一理はあるが、その反論もあり、要するに衣服の起源はそれらの総合といえるそうだ。

起源はともあれ、衣服の役割はまず皮膚を守り、体温を保つこと。

そのうえでTPO(時・所・場合)に応じてふさわしい服装をすればよい。

健康衣類の基本は、体をしめつけないこと、動きやすいことだろう。

幼児のころ、新しい服を着せてもらうその都度、母親が「衣は弱かれ、身は強かれ」と唱えたことばを思い出す…。
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治らぬ理由 [医学・医療・雑感小文]

治らぬ理由

 メディアセミナー「日本人の水虫、なぜ治らない?」で、仲弥(わたる)・日本臨床皮膚科医会副会長の話を聞いた。

 それによると、その理由は、

 ①かゆくない水虫に気づかず放置

 ②水虫は治らないとあきらめている

 ③自分で判断(別の病気かも)

 ④水虫のタイプにより治療は異なる

 ⑤医者の誤診

 ⑥民間療法

 ⑦再発

 ⑧爪白癬(つめはくせん)

 ─ということになる。

 順々に説明しよう。

 ① かゆい水虫は、趾間(しかん)型足白癬と小水疱(すいほう)型足白癬というタイプだが、それがあってもかゆくない人も多いし、放っておくと、足の裏全体が硬くなる角質増殖型足白癬や、菌が爪に入る爪白癬になるが、これらはかゆくない。

 ② かゆい夏場だけ薬を塗り、次の年に再発することを繰り返し、水虫はそういうものだと思っている人が多い。

 ③ 「足がかゆいから水虫」「足の皮がむけたから水虫」は大間違い。
 異汗性湿疹(しっしん)など「ニセ水虫」が30%以上も混じっている。
 これに水虫の薬を塗っても治らないばかりか、かえって悪化する。
 
④水虫には、趾間(しかん)型足白癬(はくせん)、小水疱(すいほう)型足白癬、角質増殖型足白癬、爪白癬と四つのタイプがある。

 前の二つは外用薬で治せるが、後の二つは飲み薬でないと治せない。

 前の二つでも、かぶれや細菌の二次感染があると、水虫の薬(抗真菌剤)を塗ると、かえって悪化する。
 
 ⑤「お医者さんに水虫薬を処方してもらったけど治らない」という人がいる。

 その医師は、ピンセットで皮膚をむしって顕微鏡で検査しただろうか。
 水虫は目で見ただけではわからない。
 ほかの病気─異汗性湿疹(しっしん)などと誤診される例が少なくない。
 
⑥民間療法(酢に足をつける。ニンニク、アロエ、ショウガ汁をつける。炎天下の砂浜を素足で歩く。ろうそくの滴をたらす。太陽光線に当てる)はすべて間違い。

 ⑦中途半端な治療だと再発する。
 再発を防ぐにはよくなった後もしばらく薬を塗り続ける。

  ⑧爪の水虫を治さないと、足の水虫は完治しない。爪白癬は飲み薬でしか治せない。
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水虫掃討作戦 [医学・医療・雑感小文]

 水虫掃討作戦

 今ごろなぜ、水虫の話か、ずいぶん時季はずれではないかと思われるかもしれない。

 が、水虫を完全ボクメツするには、今が絶好のときだ。

 テキの勢力が弱まっているので、効率的にやっつけることができるからだ。
 
 水虫の原因の白癬(はくせん)菌には、夏場だけ症状が強く出て冬にはひっこむタイプの趾間(しかん)菌と、季節を問わずある程度症状が出ている紅色菌がある。

 普通、水虫は秋風が立つころには勢いが衰え、冬にはおとなしくなるものだが、冬になっても指の間の皮がむけるような水虫はまず紅色菌で、その名のとおり培養基が赤くなる。

 長年、水虫とつき合っている人はたいてい趾間菌紅色菌の両方をもっているそうだ。

 菌を持っていても、症状が出ない例も非常に多いし、涼しくなると症状は消えるのが普通だ。

 が、けっして菌が消失したわけではない。

 しぶとく生き続けて、夏がきたら勢力を盛り返そうと待ちかまえている。

 たたくなら今のうちだ。

 そうすれば、来夏は水虫に悩まされずにすむ。今の水虫薬はじつによく効く。
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不整脈連合 [医学・医療・雑感小文]

不整脈連合

 在日米国商工会議所(ACCJ)が主催した「心疾患国際患者会シンポジウム」で、英国の患者団体「不整脈連合」の創設者、トゥールディ・ロバンさんの話を聞いた。

 ロバンさんが、同団体を組織したきっかけは、よちよち歩きの女の子が、一日に何度も倒れて失神するようになったことだった。

「脳に問題があるのかと疑いましたが、どの病院でも〝原因不明〟。
 
 途方に暮れた私は、電話をかけまくり、スコットランドに一人の医師を訪ねることができました。

 そこでの検査で、娘の心臓が発作時には28秒も止まることがわかりました。

 〝同様の子どもを10人知っている。みんなと相談して支援団体を立ち上げてみないか〟と医師に勧められたのが始まりです」
 
詳しく調べたところ、「てんかん」と診断された成人の30%と小児の39%が、この症状─誤診だった。

「私は、ブレア首相が頻脈で悩んでいると知り、それがどれほど怖いことかを訴え、保健相を説得して政府の協力を取りつけ、王室の支援を得て、組織は成長しました」
 
活動の場を世界に広げ、ブロードウェーの舞台で演技中に失神した俳優に、患者の思いを代弁してくれるよう頼んだりもした。

「私たちが1年前に作った<意識喪失チェックリスト>は、ウェブサイトでも提供、全世界の医療専門家が使い始めています。

 失神について正しい診断が受けられるようになり、研究の促進にも役立っていると思います。

 私がこの運動を始めたのは、てんかんなどとの誤診を防ぎたいという一心でした。

 運動は、多くの心突然死を防ぎ、命を救っています。間違った薬を長くのみ続けていた人もいましたが、今はペースメーカーを使って元気に暮らしています。娘も大学生になりました。

 日本でも不整脈連合のような団体ができれば幸いです」

 ─ロバンさん、強い意志の感じられる知的な美しい女性だった。
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冷えの原因 [医学・医療・雑感小文]

冷えの原因

 冷え性の原因は、

 ①熱がつくられず、運ばれない

 ②体でつくられた熱が外に奪われる

 ③自律神経の働きのアンバランス

 ─だと、前田真治・国際医療福祉大学大学院教授が、「炭酸泉プレスセミナー」で話した。

「人間の体内では、心臓、肝臓、上腕と太ももの筋肉などで熱がつくられます。

 この熱が体の隅々まで運ばれないと手先、足先が冷たくなるわけです。

 反対に放熱する部位は、太もも、首、頭です。

 首にマフラーやスカーフを巻くと温かいのは、熱の放散が抑えられるからです」

「貧血、低血圧、ダイエットによる栄養不足、運動不足、薄着(露出度の高い衣服や靴)、エアコン、これらはみな冷え性の原因になります。

 体で熱がつくられず、末梢まで熱が十分に運ばれず、さらに体の熱が奪われるからです」

「もう一つの原因は、ストレスです。

 ストレスが加わると交感神経の緊張度が高まります。

 特に首からお尻までの背中側の神経と筋肉が緊張し、冷えを感じ、頭痛、肩こりが起こり、風邪をひきやすくなります」
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人工炭酸泉 [医学・医療・雑感小文]

 人工炭酸泉

 冷え性対策で最も効果的なのが、ぬるめの湯にゆっくり入り、体のしんまで温まる半身浴だ。
 
温泉医学に詳しい前田真治・国際医療福祉大学大学院教授の話では、それが炭酸泉浴だとさらにいい。

 高濃度に含まれる炭酸ガス(CO2)の効果で、水道水をわかした湯より2℃ほど温かく感じられる。

 低温・長時間入浴に最適だ。

「炭酸泉につかると、炭酸ガスが皮膚を通して体内に入り、毛細血管の中にたまる。

 通常、炭酸ガスは、エネルギーやたんぱく合成が行われたために増える。

 炭酸ガスが静脈に入ると、<老廃物が組織に増えた><組織で多くのエネルギーが使われたから栄養や酸素が必要>というサインが送られる。

 動脈側はそれを受けて、老廃物を放出するために動脈を開き、栄養や酸素を送りだす。

 血管が広がって血流がよくなり、血行の改善が得られる」

 人工炭酸泉製造装置を導入した銭湯や健康ランドが増えているが、自宅に備えて「健康&美肌」効果をエンジョイしている人もあるらしい。
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